アドマイヤフジ（2002年生、母アドマイヤラピス）

アドマイヤフジ（2002年3月1日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋富士」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のアドマイヤベガ（当時6歳）と交配したアドマイヤラピスが11歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）辻牧場。戦績は、中央平地35戦6勝2着2回、地方3戦0勝2着1回。2006年の日経新春杯(ハンデG2)に勝利した他、2008年の京都記念(G2)で2着に入るなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋田満厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

7月11日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は516kg。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のイブキレボルシオンに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

12月26日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、2歳オープンのホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

3歳（2005年）

1月9日、中1週で迎えた3戦目は、3歳500万下の寒竹賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したシーザリオにクビ差届かず2着に甘んじた。

2月13日、中4週で迎えた4戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、3着に終わった。

3月19日、中4週で迎えた5戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のタガノデンジャラスを3/4馬身振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

4月17日、中3週で迎えた6戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

5月7日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して11番手で通過。直線では出色の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5月29日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。18頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。

9月18日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた9戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月23日、中4週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に敗れた。

11月20日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝2200m 外回り晴/良）に57.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスウィフトカレントをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

4歳（2006年）

1月15日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（5戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のスウィフトカレントをアタマ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

12月24日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から8kg絞って迎えた13戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では決め手が足りず8着に終わった。

5歳（2007年）

1月14日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（6戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

2月11日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（7戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に敗れた。

5月27日、約3か月半の休養明けで迎えた16戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（8戦2勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出し、3着に入った。

6月24日、中3週で迎えた17戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（9戦2勝）。18頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

7月22日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（10戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず4着に敗れた。

9月2日、中5週で迎えた19戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

12月8日、約3か月の休み明けで迎えた20戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G3の鳴尾記念（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出し、最後はアドマイヤオーラと並んで3着同着となった。

6歳（2008年）

1月5日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のエアシェイディに1馬身3/4の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

2月23日、中6週で馬体重を前走から20kg増やして迎えた22戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったアドマイヤオーラにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月23日、中3週で迎えた23戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

5月4日、中5週で迎えた24戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（4戦1勝）。14頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

6月29日、中7週で迎えた25戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（5戦1勝）。14頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に終わった。

10月12日、約3か月半の休養明けで迎えた26戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で川田将雅騎手（6戦1勝）。16頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天資の負けん気を発揮してゴールまで力戦し、3着に入り込んだ。

11月2日、中2週で迎えた27戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で川田将雅騎手（7戦1勝）。17頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り11着に終わった。

12月7日、中4週で迎えた28戦目は、G1のジャパンカップダート（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は9戦連続で川田将雅騎手（8戦1勝）。15頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では末脚がパッとせず14着に敗れた。

7歳（2009年）

1月4日、中3週で迎えた29戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で川田将雅騎手（9戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では不屈の敢闘精神で渋太く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のヤマニンキングリーをクビ差振り切って連覇達成

3月1日、中7週で迎えた30戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 小雨/稍重）に出走。鞍上は11戦連続で川田将雅騎手（10戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

4月5日、中4週で迎えた31戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で川田将雅騎手（11戦2勝）。12頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘し、4着を確保した。

5月9日、中4週で迎えた32戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で川田将雅騎手（12戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、4着に終わった。

6月28日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた33戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で川田将雅騎手（13戦2勝）。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

10月11日、約3か月半の休み明けで迎えた34戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で川田将雅騎手（14戦2勝）。11頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に終わった。

11月1日、中2週で迎えた35戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に終わった。

8歳（2010年）

7月2日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から13kg増やして迎えた36戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの武蔵野オープン（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったシャレーストーンに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

8月12日、中5週で迎えた37戦目は、Jpn2のブリーダーズゴールドカップ（門別ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

9月23日、中5週で迎えた38戦目は、川島正太郎騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の日本テレビ盃（船橋ダート1800m 雨/稍重）に出走。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。