タイキエニグマ（2001年生、母Certain Secret）

タイキエニグマ（2001年4月20日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋なぞ」。毛色は芦毛。種牡馬のRubiano（当時14歳）と交配したCertain Secretが17歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地32戦7勝2着3回。2006年の根岸ステークス(G3)で2着に入った他、2007年の平安ステークス(G3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大樹レーシングクラブにて総額3,600万円（18万×200口）で一口馬主が募集された。

清水美波厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2004年）

6月6日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（東京芝2000m 雨/良）に出走。馬体重は506kg。17頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず15着に終わった。

9月4日、約3か月の休養明けで迎えた2戦目は、嘉藤貴行騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

9月26日、中2週で迎えた3戦目は、武士沢友治騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端を奪う形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のオンワードバビロンに4馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

10月3日、連闘で迎えた4戦目は、丹内祐次騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌ダート1700m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ゲイリーショーに交わされて5馬身差の2着に敗北した。

10月23日、中2週で迎えた5戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の小名浜特別（福島ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。端をきり、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のグランパティシエに5馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月20日、中3週で迎えた6戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の深秋特別（東京ダート1600m 晴/重）に出走。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず9着に敗れた。

12月12日、中2週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の千葉テレビ杯（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では卓出した伸び脚を見せたが、伸びてきたタイラントシチー決め手に屈して半馬身差の2着となった。

4歳（2005年）

1月5日、中2週で迎えた8戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の初日の出賞（中山ダート1800m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサウンドザビーチに9馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

2月26日、中6週で迎えた9戦目は、4歳以上1600万下の内外タイムス杯（中山ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のオーガストバイオに1馬身3/4の差をつけてファンの高評価に応えた。

3月27日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は減速してしまい12着に敗れた。

4月24日、中3週で迎えた11戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後はバテてしまい10着に敗れた。

10月15日、約6か月の休み明けで迎えた12戦目は、3歳以上1600万下の神無月ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のジンクライシスを半馬身振り切って休み明け初戦を制した。

11月5日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のブラジルカップ（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のオフィサーに1馬身半の差をつけて6勝目を手に入れた。

12月10日、中4週で迎えた14戦目は、師走ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（5戦4勝）。7頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のベラージオをクビ差振り切って1番人気に応えた。

5歳（2006年）

1月29日、中6週で迎えた15戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、勝ったリミットレスビッドに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

2月19日、中2週で迎えた16戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は田中勝春騎手（2戦0勝）。16頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では末脚が冴えず10着に終わった。

5月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンのサウジアラビアロイヤルカップ（東京ダート1600m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月27日、中2週で迎えた18戦目は、欅ステークス（東京ダート1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。

10月14日、約4か月半の休み明けで迎えた19戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのエニフステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では息の長い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

10月28日、中1週で迎えた20戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（5戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた21戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの霜月ステークス（東京ダート1400m 雨/良）に出走。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

6歳（2007年）

1月21日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた22戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、4着を確保した。

1月28日、連闘で迎えた23戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず9着に敗れた。

3月4日、中4週で迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンの仁川ステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦0勝）。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

7歳（2008年）

2月16日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた25戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。15頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

3月9日、中2週で迎えた26戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの仁川ステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に終わった。

8月23日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg減らして迎えた27戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのしらかばステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。11頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず10着に終わった。

9月27日、中4週で迎えた28戦目は、エニフステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に終わった。

10月11日、中1週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンのペルセウスステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（2戦0勝）。16頭立ての15番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

8歳（2009年）

5月10日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンのオアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で丹内祐次騎手（3戦0勝）。16頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい12着に終わった。

6月13日、中4週で迎えた31戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で丹内祐次騎手（4戦0勝）。16頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。最後は一杯になって14着に終わった。

9歳（2010年）

3月28日、約9か月半の休養明けで迎えた32戦目は、大庭和弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず14着に終わった。