ファシネートゼット（2017年生、母ファシネートダイア）

ファシネートゼット（2017年1月17日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「魅了する(母名より)+水沢天文台ゆかりの『Z項』より」。毛色は栗毛。種牡馬のヘニーヒューズ（当時14歳）と交配したファシネートダイアが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、菊地捷士によって2,916万円で落札された。

平田修厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

7月6日、デビュー戦は松若風馬騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京ダート1400m 曇/重）に出走。馬体重は456kg。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のホットミストを半馬身振り切って初白星を挙げた。

9月28日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、2歳1勝クラス（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のジェネティクスを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

11月27日、中8週で迎えた3戦目は、2歳Jpn2の兵庫ジュニアグランプリ（園田ダート1400m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松若風馬騎手（2戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

3歳（2020年）

1月18日、中6週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンの紅梅ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で松若風馬騎手（3戦2勝）。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚が上がってしまい9着に敗れた。

3月8日、中6週で迎えた5戦目は、3歳オープンの昇竜ステークス（中京ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で松若風馬騎手（4戦2勝）。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず7着に敗れた。

5月3日、中7週で迎えた6戦目は、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で松若風馬騎手（5戦2勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では切れる脚を使えず11着に終わった。

5月24日、中2週で迎えた7戦目は、富田暁騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの鳳雛ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後はガス欠状態になり13着に終わった。

11月8日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のスエーニョブランコに1馬身1/4の差をつけて久しぶりの一戦をモノにした。

12月5日、中3週で迎えた9戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの御影ステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では末脚を伸ばせず14着に敗れた。

4歳（2021年）

1月5日、中3週で迎えた10戦目は、4歳以上3勝クラスの門松ステークス（中京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は富田暁騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮戦したが、抜け出したメイショウウズマサにクビ差届かず2着となった。

1月30日、中3週で迎えた11戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの銀蹄ステークス（東京ダート1400m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚勢が衰えて14着に敗れた。

5月30日、約4か月の休養明けで迎えた12戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの薫風ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天賦の闘争本能でゴールまで勇戦し、4着に入り込んだ。

6月12日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの清洲ステークス（中京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は脚が止まってしまい11着に敗れた。

6月27日、中1週で迎えた14戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの花のみちステークス（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

10月17日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた15戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスのテレビ静岡賞（東京ダート1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して3番手で通過。最後は力尽きて16着に敗れた。

10月24日、連闘で迎えた16戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの天王寺ステークス（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に終わった。

11月14日、中2週で迎えた17戦目は、斎藤新騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの銀嶺ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。14頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。端に立ち、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず6着に敗れた。

12月19日、中4週で迎えた18戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの御影ステークス（阪神ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

5歳（2022年）

3月20日、約3か月の休み明けで迎えた19戦目は、西村淳也騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの鳴門ステークス（阪神ダート1400m 曇/重）に出走。16頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に終わった。

4月24日、中4週で迎えた20戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの鎌倉ステークス（東京ダート1400m 雨/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったレモンポップに詰め切れず、6馬身差の2着となった。

5月15日、中2週で迎えた21戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスのBSイレブン賞（東京ダート1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く10着に敗れた。

7月16日、中8週で迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの西部日刊スポーツ杯（小倉ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

9月25日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの桶狭間ステークス（中京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のヴァルキュリアをクビ差振り切って久方ぶりに勝利を挙げた。

11月20日、中7週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた24戦目は、H.H.ドイル騎手を鞍上に迎えて、霜月ステークス（東京ダート1400m 小雨/良）に出走。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず10着に敗れた。

6歳（2023年）

1月15日、中7週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた25戦目は、門司ステークス（小倉ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は北村友一騎手（1戦1勝）。14頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず12着に終わった。

2023年1月20日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。