イイデザオウ（1989年生、母オンワードスマック）

イイデザオウ（1989年4月23日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のデイカードレム（当時10歳）と交配したオンワードスマックが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）長谷川牧場。戦績は、中央平地31戦6勝2着2回。1993年のマイルチャンピオンシップ(G1)で2着に入った他、1991年の札幌3歳ステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保正陽厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

7月7日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は442kg。13頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に入った。

7月14日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。6頭立ての2番人気で5番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のオンワードシャドウに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

7月28日、中1週で迎えた3戦目は、小池隆生騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、緩みのないペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では天授の敢闘精神でゴールまで頑張り、3着を確保した。

8月25日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンのクローバー賞（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、凄まじいハイペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、シャートストーンにクビ差交わされて2着に甘んじた。

3歳（1992年）

3月8日、約6か月半の休み明けで迎えた5戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は小池隆生騎手（1戦0勝）。14頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に終わった。

4月26日、中6週で迎えた6戦目は、4歳500万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で小池隆生騎手（2戦0勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

5月16日、中2週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。端に立ち、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマイネルクラウンに5馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

6月6日、中2週で迎えた8戦目は、4歳900万下の白藤ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

6月27日、中2週で迎えた9戦目は、4歳900万下のゆうすげステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバテてしまい9着に敗れた。

4歳（1993年）

3月6日、約8か月半の休養明けで迎えた10戦目は、藤井正輝騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（阪神ダート1200m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は失速してしまい6着に敗れた。

3月21日、中1週で迎えた11戦目は、5歳以上900万下の伊丹特別（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤井正輝騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は失速してしまい7着に終わった。

4月11日、中2週で迎えた12戦目は、5歳以上900万下の’93ブルードメアサイヤーズステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、凄まじいハイペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のヴィーブシンボリに2馬身半の差をつけて3勝目を手にした。

4月25日、中1週で迎えた13戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、上賀茂ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい11着に敗れた。

5月22日、中3週で迎えた14戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の府中ステークス（東京芝1600m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、忙しいペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では天資の闘争本能でゴールまで力戦し、3着に入った。

6月13日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦の水無月ステークス（阪神芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切り、リードを2馬身以上保って、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のフリークフィールドに8馬身の差をつけて4勝目をマークした。

6月27日、中1週で迎えた16戦目は、G2のCBC賞（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は内山正博騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚にキレが無く最後はナムラスピカと並んで5着同着となった。

7月18日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンの札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（3戦1勝）。6頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪い、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて先頭を奪い、最後は2着のベストフラッシュに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

8月15日、中3週で迎えた18戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、マリーンステークス（函館芝1200m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる形となり、速いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

9月12日、中3週で迎えた19戦目は、UHB杯（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では賦性の負けん気を発揮してゴールまで頑張り、4着に入った。

10月9日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい7着に敗れた。

10月30日、中2週で迎えた21戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアイルランドトロフィー（東京芝1600m 雨/重）に出走。12頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、苛烈なペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の闘争本能で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のニホンピロラックに4馬身の差をつけて6勝目を収める

11月21日、中2週で迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。15頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮闘したが、シンコウラブリイに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

12月19日、中3週で迎えた23戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。14頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ややハイペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り10着に敗れた。

5歳（1994年）

1月9日、中2週で迎えた24戦目は、洛陽ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（3戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

2月6日、中3週で迎えた25戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（4戦1勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず15着に敗れた。

5月7日、約3か月の休養明けで迎えた26戦目は、シルクロードステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって11着に敗れた。

6月5日、中3週で迎えた27戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後はガス欠状態になり16着に敗れた。

6月26日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた28戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、白樺賞（札幌芝1000m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず7着に敗れた。

7月17日、中2週で迎えた29戦目は、G3の札幌スプリントステークス（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は力尽きて12着に敗れた。

8月7日、中2週で迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンのマリーンステークス（札幌芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は藤井正輝騎手（2戦0勝）。11頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に終わった。

9月4日、中3週で迎えた31戦目は、シーサイドオープン（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤井正輝騎手（3戦0勝）。12頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず11着に終わった。