テンジンムサシ（2001年生、母ダービーローズ）

テンジンムサシ（2001年4月5日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋武蔵」。毛色は鹿毛。種牡馬のタヤスツヨシ（当時9歳）と交配したダービーローズが14歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道中川郡幕別町、生産者は（有）ダービースタッド。戦績は、中央平地23戦4勝2着2回、中央障害6戦2勝2着1回。2004年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)で2着に入った他、2005年のブリリアントステークス(オープンハンデ)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

矢野照正厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2003年）

12月14日、デビュー戦は石神深一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中山芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は504kg。15頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

12月28日、中1週で迎えた2戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のマイネルソユーズに1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（2004年）

2月14日、中6週で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のゆりかもめ賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。10頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず10着に敗れた。

6月26日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。最後はマッドゲイルと並んで2着同着となった。

7月17日、中2週で迎えた5戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館芝2600m 晴/良）に出走。7頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず4着に敗れた。

7月31日、中1週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下の八甲田山特別（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で木幡初広騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、4着に終わった。

9月11日、中5週で迎えた7戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の富里特別（中山芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず4着に敗れた。

10月3日、中2週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下（中山芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリキッドノーツに4馬身の差をつけて優勝

10月23日、中2週で迎えた9戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の南武特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。11頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線に入ると、前で粘るエローグを驚異的な末脚で半馬身差し切って3勝目を手中に収めた。

11月7日、中1週で迎えた10戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は石神深一騎手（1戦0勝）。14頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したレニングラードにクビ差届かず2着となった。

4歳（2005年）

3月26日、約4か月半の休養明けで迎えた11戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（1戦1勝）。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり9着に敗れた。

4月24日、中3週で迎えた12戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2400m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

5月21日、中3週で迎えた13戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。18頭立ての10番人気で大外18番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では目立つような脚を使えず14着に終わった。

6月11日、中2週で迎えた14戦目は、丹内祐次騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた13頭をごぼう抜きし、最後は2着のタイキアルファに4馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

10月9日、約4か月の休養明けで迎えた15戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では脚を伸ばせず9着に終わった。

11月6日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は石神深一騎手（2戦0勝）。18頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では速い脚を使えず17着に終わった。

6歳（2007年）

6月24日、約20か月の休養明けで馬体重を前走から22kg減らして迎えた17戦目は、福島テレビオープン（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（1戦1勝）。16頭立ての14番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では末脚が冴えず11着に終わった。

7月22日、中3週で迎えた18戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、関越ステークス（新潟ダート1800m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に終わった。

8月26日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は丹内祐次騎手（2戦1勝）。18頭立ての15番人気で17番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見所を作れず11着に終わった。

9月29日、中4週で迎えた20戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい11着に終わった。

11月4日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた21戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は石神深一騎手（3戦0勝）。18頭立ての17番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい16着に終わった。

12月23日、中6週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた22戦目は、安部幸夫騎手を鞍上に迎えて、ベテルギウスステークス（阪神ダート2000m 晴/不良）に出走。16頭立ての14番人気で大外16番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず15着に終わった。

7歳（2008年）

2月23日、中8週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた23戦目は、浜野谷憲尚騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（東京障害芝→ダート3000m 晴）に出走。14頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。最後は、勝ったウォーライクトニーから1馬身差の2着となった。

3月15日、中2週で迎えた24戦目は、障害4歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2880m 晴）に出走。鞍上は2戦連続で浜野谷憲尚騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、2着のヘンリーゴンドーフに1馬身3/4の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

3月29日、中1週で迎えた25戦目は、ペガサスジャンプステークス（中山障害芝3350m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で浜野谷憲尚騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のコスモラバンジンに半馬身の差をつけて優勝

5月3日、中4週で迎えた26戦目は、障害4歳以上オープン（東京障害芝→ダート3100m 小雨）に出走。鞍上は4戦連続で浜野谷憲尚騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。5着に終わった。

5月24日、中2週で迎えた27戦目は、障害3歳以上オープン（東京障害芝→ダート3300m 晴）に出走。鞍上は5戦連続で浜野谷憲尚騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。3着に終わった。

11月1日、約5か月半の休養明けで迎えた28戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず14着に終わった。

12月6日、中4週で迎えた29戦目は、イルミネーションジャンプステークス（中山障害芝3570m 晴/良）に出走。鞍上は浜野谷憲尚騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。競走中止となった。