スプライトパッサー（1987年生、母サンサン）

スプライトパッサー（1987年6月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のメイワパツサー（当時12歳）と交配したサンサンが19歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）明和牧場。戦績は、中央平地21戦5勝2着4回。1992年の関屋記念(G3)に勝利した他、1990年の報知杯4歳牝馬特別(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高松邦男厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1990年）

1月6日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は430kg。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のイタリアンカラーを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

2月3日、中3週で迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳500万下（東京ダート1200m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るハイエストビッドを途轍もない末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて2勝目をゲットした。

3月18日、中5週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。芝レース、重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、勝ったエイシンサニーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

4歳（1991年）

3月23日、約12か月半の休み明けで迎えた4戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、コーラルステークス（京都芝1400m 外回り曇/不良）に52kgの軽斤量で出走。15頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり13着に終わった。

4月14日、中2週で迎えた5戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

5月4日、中2週で迎えた6戦目は、千田輝彦騎手を鞍上に迎えて、シルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。10頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

9月22日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から24kg増やして迎えた7戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はアンバープディングと並んで2着同着となった。

10月19日、中3週で迎えた8戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の五色沼特別（福島芝1200m 曇/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、勝ったタマモダイヤモンドに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

11月3日、中1週で迎えた9戦目は、4歳以上900万下の鷹巣山特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は田面木博公騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。先手を奪い、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして抜け出し、最後は2着のジャニスに3馬身半の差をつけて久しぶりに勝ち星を挙げた。

11月30日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデ戦の仲冬ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

5歳（1992年）

2月29日、約3か月の休み明けで迎えた11戦目は、ハンデ戦の内外タイムス杯（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。果敢に端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

3月22日、中2週で迎えた12戦目は、千葉ステークス（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は田面木博公騎手（4戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、伸びてきたストロングクラウン決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

4月5日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦の道頓堀ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（4戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい9着に敗れた。

5月10日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた14戦目は、ハンデ戦の立夏ステークス（東京ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は田面木博公騎手（5戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

5月23日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦の府中ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（6戦1勝）。18頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では賦性の敢闘精神でゴールまで頑張り、4着に入った。

6月14日、中2週で迎えた16戦目は、フリーウェイステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（5戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のトーストアゲンに2馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

8月9日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（6戦3勝）。15頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のビーバップに1馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手にした。

9月13日、中4週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた18戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（7戦4勝）。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、4着に終わった。

10月18日、中4週で迎えた19戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田政人騎手（8戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、3着に終わった。

11月22日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で柴田政人騎手（9戦4勝）。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では天資の負けん気を発揮してゴールまで力戦したが、6着に終わった。

12月20日、中3週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた21戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田政人騎手（10戦4勝）。16頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。