イチノコマチ（2020年生、母スコッチリンクス）

イチノコマチ（2020年1月30日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「一番より+小町娘」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のパイロ（当時15歳）と交配したスコッチリンクスが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はヴェルサイユファーム株式会社。2022年の九州ジュニアチャンピオンオープ(地方重賞)に勝利した他、2022年のカペラ賞(地方重賞)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ヴェルサイユファームから「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、上村勝によって440万円で落札された。

平山宏秀厩舎（佐賀）へ入厩。

2歳（2022年）

5月15日、デビュー戦は石川慎将騎手を鞍上に据えて、2歳（佐賀ダート900m 曇/不良）に出走。馬体重は420kg。7頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、勝ったミヤノウッドリーに詰め切れず、9馬身差の2着に敗北した。

6月18日、中4週で迎えた2戦目は、2歳（佐賀ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石川慎将騎手（1戦0勝）。4頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカシノスパイスに約13馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

7月3日、中1週で迎えた3戦目は、2歳戦のフェニックス賞チャレンジカップ（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で石川慎将騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るネコネコロコガールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は約10馬身の大差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

8月13日、中5週で迎えた4戦目は、2歳オープンのフェニックス賞（小倉芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で石川慎将騎手（3戦2勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず8着に敗れた。

2022年8月16日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

9月3日、中2週で迎えた5戦目は、2歳（佐賀ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で石川慎将騎手（4戦2勝）。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったミヤノウッドリーに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

9月17日、中1週で迎えた6戦目は、2歳戦のシリウス特別（佐賀ダート1400m 雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で石川慎将騎手（5戦2勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、勝ったモーモーレッドをクビ差捉え切れず2着に甘んじた。

10月2日、中1週で迎えた7戦目は、飛田愛斗騎手を鞍上に迎えて、2歳地方重賞の九州ジュニアチャンピオンオープ（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るモーモーレッドを自慢の末脚でクビ差だけ差し切って3勝目を獲得した。

11月13日、中5週で迎えた8戦目は、2歳地方重賞のカペラ賞（佐賀ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は石川慎将騎手（6戦2勝）。10頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったネオシエルに詰め切れず、4馬身差の2着となった。

12月18日、中4週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた9戦目は、牝馬限定2歳地方重賞のフォーマルハウト賞（佐賀ダート1400m 雪/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で石川慎将騎手（7戦2勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3歳（2023年）

1月5日、中2週で迎えた10戦目は、3歳オープンの佐賀若駒賞（佐賀ダート1750m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で石川慎将騎手（8戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したミヤノウッドリーにクビ差届かず2着に甘んじた。

1月22日、中1週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の花吹雪賞（佐賀ダート1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で石川慎将騎手（9戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったエイシンレミーに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

3月5日、中5週で迎えた12戦目は、竹吉徹騎手を鞍上に迎えて、3歳地方重賞の飛燕賞（佐賀ダート1400m 晴/稍重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい8着に敗れた。

3月18日、中1週で迎えた13戦目は、中山蓮王騎手を鞍上に迎えて、3歳戦の古伊万里賞（佐賀ダート1750m 曇/不良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に敗れた。

5月6日、中6週で迎えた14戦目は、若葉賞（佐賀ダート1860m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で中山蓮王騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。11着に敗れた。

5月28日、中2週で迎えた15戦目は、3歳地方重賞の九州ダービー栄城賞（佐賀ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で中山蓮王騎手（2戦0勝）。11頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず10着に終わった。

9月18日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から15kg増やして迎えた16戦目は、KYUSHU DREAM賞（佐賀ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は4戦連続で中山蓮王騎手（3戦0勝）。8頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず5着に終わった。

10月1日、中1週で迎えた17戦目は、秋晴賞（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で中山蓮王騎手（4戦0勝）。11頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く7着に終わった。

10月22日、中2週で迎えた18戦目は、金山昇馬騎手を鞍上に迎えて、東京トゥインクルファンファーレ賞（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。9頭立ての4番人気で大外9番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

11月6日、中1週で迎えた19戦目は、霜見月賞（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で金山昇馬騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず5着に敗れた。

11月18日、中1週で迎えた20戦目は、3歳以上C1-4（佐賀ダート1300m 曇/不良）に出走。鞍上は中山蓮王騎手（5戦0勝）。11頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では決め手に欠いて5着に敗れた。

12月3日、中1週で迎えた21戦目は、沖縄まーさん杯（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で中山蓮王騎手（6戦0勝）。10頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るキタカラキタオペラを別次元の末脚で半馬身差し切って勝利を手に入れた。

12月18日、中1週で迎えた22戦目は、長崎街道塚崎宿特選（佐賀ダート1300m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で中山蓮王騎手（7戦1勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず最後はウインヒメユリと並んで7着同着となった。

4歳（2024年）

1月8日、中2週で迎えた23戦目は、ジャニュアリー特選（佐賀ダート1750m 晴/稍重）に出走。鞍上は金山昇馬騎手（2戦0勝）。11頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に終わった。

1月21日、中1週で迎えた24戦目は、出水拓人騎手を鞍上に迎えて、2024M&Kジョッキーズカップ第2戦（佐賀ダート1750m 曇/不良）に出走。12頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、で馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったエイシンペトラに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

2月3日、中1週で迎えた25戦目は、フェブラリー特選（佐賀ダート1860m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で出水拓人騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

2月17日、中1週で迎えた26戦目は、長崎街道彼杵宿特選（佐賀ダート900m 晴/良）に出走。鞍上は中山蓮王騎手（8戦1勝）。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず6着に敗れた。

3月3日、中1週で迎えた27戦目は、長崎街道松原宿特選（佐賀ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で中山蓮王騎手（9戦1勝）。11頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず10着に終わった。

3月16日、中1週で迎えた28戦目は、うまかばい!福岡の乳製品賞（佐賀ダート1300m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で中山蓮王騎手（10戦1勝）。11頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では目立つような脚を使えず8着に終わった。

4月6日、中2週で迎えた29戦目は、陽春賞（佐賀ダート1400m 小雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で中山蓮王騎手（11戦1勝）。12頭立ての8番人気で大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では伸びを欠き11着に終わった。

4月26日、中2週で迎えた30戦目は、春茜賞（佐賀ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で中山蓮王騎手（12戦1勝）。10頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びが鈍く5着に終わった。