サマニベッピン（1990年生、母レイホーソロン）

サマニベッピン（1990年4月15日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のノーザンテースト（当時19歳）と交配したレイホーソロンが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道様似郡様似町、生産者は様似渡辺牧場。戦績は、中央平地31戦8勝2着5回。1995年のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別(牝G2)に勝利した他、1995年の金鯱賞(ハンデG3)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

加藤敬二厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1993年）

4月24日、デビュー戦は西園正都騎手を鞍上に据えて、4歳未出走（新潟ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は410kg。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では弾けるように急駛したが、ワイルドフットに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

5月15日、中2週で迎えた2戦目は、4歳未出走（新潟芝1200m 外回り曇/重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で西園正都騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のサツマオトコに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

5月29日、中1週で迎えた3戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳500万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘り切れず5着に沈んだ。

6月19日、中2週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のあざみ賞（京都芝1400m 雨/稍重）に出走。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。端をきり、若干速いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はガス欠状態になり6着に敗れた。

7月4日、中1週で迎えた5戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は西園正都騎手（2戦1勝）。12頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に終わった。

7月31日、中3週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下（小倉芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

8月7日、連闘で迎えた7戦目は、4歳以上500万下の洞海特別（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエイシンモモに2馬身半の差をつけて2勝目をマークした。

9月18日、中5週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の競馬法制定70周年記念芦屋川特別（阪神芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、勝ったゴールデンピアスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

10月23日、中4週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の鞍馬特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したエイシンモモにクビ差届かず2着に甘んじた。

11月21日、中3週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の花背特別（京都芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のユウキサンガールに1馬身3/4の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

12月18日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデ戦の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、5着に終わった。

4歳（1994年）

1月22日、中4週で迎えた12戦目は、宮水ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（7戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のニュースヴァリューを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

2月27日、中4週で迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。

3月19日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデ戦でオープンのコーラルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

5月7日、中6週で迎えた15戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、シルクロードステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず7着に敗れた。

6月5日、中3週で迎えた16戦目は、土肥幸広騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、5着を確保した。

10月16日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に終わった。

11月13日、中3週で迎えた18戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定戦のユートピアステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが鈍く5着に敗れた。

12月17日、中4週で迎えた19戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線に入ると、前で粘るハギノウィナーを強烈な末脚でクビ差だけ差し切って勝利を手中に収めた。

5歳（1995年）

1月29日、中5週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦1勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したシスティーナにハナ差届かず2着となった。

2月26日、中3週で迎えた21戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

4月2日、中4週で迎えた22戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。14頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず7着に敗れた。

6月3日、中8週で迎えた23戦目は、パラダイスステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず8着に敗れた。

6月18日、中1週で迎えた24戦目は、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のフェイヴァーワンに2馬身の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

8月6日、中6週で迎えた25戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（福島芝1700m 曇/良）に出走。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、4着に終わった。

9月10日、中4週で迎えた26戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず5着に敗れた。

10月15日、中4週で迎えた27戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で土肥幸広騎手（3戦1勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のマジックキスをクビ差振り切って重賞2勝目をマークした。

10月29日、中1週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で土肥幸広騎手（4戦2勝）。17頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず11着に終わった。

12月17日、中6週で迎えた29戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で土肥幸広騎手（5戦2勝）。12頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のダンスパートナーに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6歳（1996年）

1月5日、中2週で迎えた30戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で土肥幸広騎手（6戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。

2月18日、中5週で迎えた31戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で土肥幸広騎手（7戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、勝ったアラタマワンダーに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。