マジックキス（1992年生、母コランデアガール）

マジックキス（1992年4月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時6歳）と交配したコランデアガールが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）日高大洋牧場。戦績は、中央平地33戦5勝2着4回。1996年の北九州記念(ハンデG3)に勝利した他、1996年のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

20歳のとき、千代田牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、宇田昌隆によって74.55万円で落札された。

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1995年）

1月5日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は498kg。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のエンバテーリオンに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

4月23日、約3か月半の休み明けで迎えた2戦目は、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、4着に終わった。

5月21日、中3週で迎えた3戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定4歳500万下の野苺賞（中京芝2000m 雨/良）に出走。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、後続との差を5馬身以上確保して、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のタケノアイリスに3馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

6月18日、中3週で迎えた4戦目は、4歳900万下のロイヤル・ホンコン・ジョッキークラブ・トロフィー（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく6着に敗れた。

7月29日、中5週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下の北上特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず7着に敗れた。

9月3日、中4週で迎えた6戦目は、A.ムンロ騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の佐渡ステークス（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鬼脚を爆発させてすんなりと抜け出し、最後は2着のノイズレスウイナーに3馬身の差をつけて3勝目を手中に収めた。

9月23日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は角田晃一騎手（2戦1勝）。9頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

10月15日、中2週で迎えた8戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では逸出した伸びを見せたが、伸びてきたサマニベッピン決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

11月12日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は角田晃一騎手（3戦1勝）。18頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の大外を通りながら4コーナーを15番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず9着に敗れた。

12月17日、中4週で迎えた10戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、3着に入り込んだ。

4歳（1996年）

3月23日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた11戦目は、ハンデ戦でオープンの韓国馬事会杯（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（4戦1勝）。15頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では見所を作れず14着に敗れた。

5月12日、中6週で馬体重を前走から22kg戻して迎えた12戦目は、千田輝彦騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/重）に52kgの軽斤量で出走。14頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

6月1日、中2週で迎えた13戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（5戦1勝）。14頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

6月23日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（6戦1勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、若干遅いペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

7月21日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（7戦1勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持続力で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のトップサンキストを3/4馬身振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

9月8日、中6週で迎えた16戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（8戦2勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

10月13日、中4週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって9着に敗れた。

11月17日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、ハンデG3の福島記念（新潟芝2000m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

12月1日、中1週で迎えた19戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、リードを2馬身以上保って、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、クロカミに交わされて5馬身差の2着に敗北した。

12月15日、中1週で迎えた20戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（2戦0勝）。15頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、伸びてきたヒシナタリー決め手に屈してクビ差の2着となった。

5歳（1997年）

1月26日、中5週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（9戦2勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では最後まで息が続かず9着に敗れた。

2月16日、中2週で迎えた22戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、5着に終わった。

4月20日、中8週で迎えた23戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、勝ったプラウドマンにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

5月11日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚がパッとせず6着に敗れた。

5月31日、中2週で迎えた25戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（10戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のザフォリアに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

6月22日、中2週で迎えた26戦目は、吾妻小富士オープン（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（11戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが続かず、5着に終わった。

7月20日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた27戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（12戦3勝）。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では切れる脚を使えず5着に敗れた。

8月3日、中1週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた28戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。敢然と端をきり、リードを2馬身以上キープして、若干緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが続かず、4着に終わった。

9月28日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた29戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。14頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず9着に終わった。

10月12日、中1週で迎えた30戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが鈍く5着に敗れた。

11月16日、中4週で迎えた31戦目は、日本・メキシコ移民100周年記念メキシコカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（2戦0勝）。9頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では余力が残っておらず7着に敗れた。

12月14日、中3週で迎えた32戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず12着に終わった。

6歳（1998年）

1月11日、中3週で迎えた33戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（13戦3勝）。15頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。先手を奪い、リードを2馬身以上キープして、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず8着に終わった。