シノクロス（1985年生、母シノフラワー）

シノクロス（1985年4月19日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1987年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のシービークロス（当時10歳）と交配したシノフラワーが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）セントラル・スタッド。戦績は、中央平地22戦3勝2着1回。1987年の京成杯3歳ステークス(G2)に勝利した他、1987年のテレビ東京賞3歳牝馬ステークス(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

西塚十勝厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1987年）

8月9日、デビュー戦は菅原隆明騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1000m 曇/不良）に出走。馬体重は430kg。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばしてすんなりと抜け出し、最後は2着のフラワーカーペットに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月30日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンのクローバー賞（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原隆明騎手（1戦1勝）。12頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

9月27日、中3週で迎えた3戦目は、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で菅原隆明騎手（2戦1勝）。12頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では目立つような脚を使えず5着に敗れた。

10月24日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳400万下のサフラン賞（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で菅原隆明騎手（3戦1勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

11月15日、中2週で迎えた5戦目は、嶋田功騎手を鞍上に迎えて、2歳G2の京成杯3歳ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。9頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のスーパーハイウェイに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルをつかんだ。

12月19日、中4週で迎えた6戦目は、2歳G3のテレビ東京賞3歳牝馬ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で嶋田功騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のジムクインを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを獲得した。

3歳（1988年）

1月31日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で嶋田功騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、勝ったサークルショウワに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月20日、中6週で迎えた8戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露したが、3着に終わった。

4月10日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず7着に敗れた。

5月22日、中5週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 雨/良）に出走。鞍上は菅原隆明騎手（4戦1勝）。22頭立ての5番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では脚が残っておらず18着に敗れた。

10月2日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンステークス（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原隆明騎手（5戦1勝）。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず4着に敗れた。

10月23日、中2週で迎えた12戦目は、丸山勝秀騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では見せ場を作れず12着に敗れた。

11月13日、中2週で迎えた13戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は菅原隆明騎手（6戦1勝）。18頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して3番手で通過。最後は脚勢が鈍り16着に敗れた。

12月18日、中4週で迎えた14戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

4歳（1989年）

1月20日、中4週で迎えた15戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で郷原洋行騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には食い込めず5着に終わった。

2月5日、中1週で迎えた16戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で郷原洋行騎手（2戦0勝）。9頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に終わった。

2月25日、中2週で迎えた17戦目は、アメジストステークス（中山芝1600m 外回り小雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で郷原洋行騎手（3戦0勝）。8頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に終わった。

4月16日、中6週で迎えた18戦目は、蛯名信広騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。9頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず8着に終わった。

6月3日、中6週で迎えた19戦目は、パラダイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は郷原洋行騎手（4戦0勝）。10頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鋭い脚を使えず8着に終わった。

7月2日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌ダート1700m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は菅原隆明騎手（7戦1勝）。12頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場なく11着に終わった。

7月23日、中2週で迎えた21戦目は、札幌日刊スポーツ杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原隆明騎手（8戦1勝）。8頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではいい脚を見せられず6着に終わった。

8月13日、中2週で迎えた22戦目は、マリーンステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菅原隆明騎手（9戦1勝）。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に終わった。