カレンチャン（2007年生、母スプリングチケット）

カレンチャン（2007年3月31日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋愛称」。2011年にJRA賞最優秀短距離馬、2012年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のクロフネ（当時9歳）と交配したスプリングチケットが11歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地16戦9勝2着3回、海外2戦0勝。2012年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2011年のスプリンターズステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、鈴木隆司によって2,625万円で落札された。

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2009年）

12月26日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は474kg。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したタカノキングを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2010年）

1月16日、中2週で迎えた2戦目は、国分恭介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るプリティスターを驚異的な末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

2月7日、中2週で迎えた3戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の萌黄賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のジョディーズラインに1馬身1/4の差をつけて制した。

3月14日、中4週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず8着に敗れた。

5月15日、中8週で迎えた5戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたケイアイデイジー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

6月19日、中4週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の潮騒特別（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るサクライダテンを強烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて3勝目を獲得した。

4歳（2011年）

1月23日、約7か月半の休み明けで迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の伏見ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

2月19日、中3週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の山城ステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩確実に末脚を伸ばして、最後は2着のドリームバレンチノに2馬身半の差をつけて順当に勝利した。

4月9日、中6週で迎えた9戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアンシェルブルーを半馬身振り切って初の重賞タイトルをゲットした。

7月3日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るテイエムオオタカを上がり1位の末脚でクビ差だけ差し切って3連勝で2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

8月28日、中7週で迎えた11戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のビービーガルダンをクビ差振り切って4連勝で3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月2日、中4週で迎えた12戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（6戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るパドトロワを目の覚めるような末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて秋のスプリント王の称号を手に入れた。

12月11日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。鞍上は5戦連続で池添謙一騎手（7戦5勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。5着に終わった。

5歳（2012年）

3月3日、約3か月の間隔を開けて迎えた14戦目は、G3のオーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で池添謙一騎手（8戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘したが、4着に終わった。

3月25日、中2週で迎えた15戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で池添謙一騎手（9戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では不屈のファイティングスピリットで渋太く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のサンカルロをクビ差振り切って上半期スプリント王の座を手中に収めた。

9月9日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた16戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で池添謙一騎手（10戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

9月30日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた17戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で池添謙一騎手（11戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたロードカナロア決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

12月9日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。鞍上は10戦連続で池添謙一騎手（12戦6勝）。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。7着に敗れた。