マルターズディオサ（2017年生、母トップオブドーラ）

マルターズディオサ（2017年2月7日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+女神(西)」。毛色は青鹿毛。種牡馬のキズナ（当時7歳）と交配したトップオブドーラが14歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は天羽禮治。2019年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)で2着に入った他、2020年の阪神カップ(G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

手塚貴久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

8月3日、デビュー戦は田辺裕信騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は436kg。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ウーマンズハートに交わされて3馬身半差の2着に敗北した。

8月31日、中3週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（新潟芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを13番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のマイネルシスネロスを半馬身振り切って初白星を挙げた。

9月29日、中3週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳1勝クラスのサフラン賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。9頭立ての4番人気で大外9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のマジックキャッスルをクビ差振り切って2勝目を収める

12月8日、中9週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は田辺裕信騎手（2戦1勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったレシステンシアに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

3歳（2020年）

3月7日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（3戦1勝）。14頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のクラヴァシュドールをハナ差振り切って重賞ウィナーの称号を獲得した。

4月12日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で田辺裕信騎手（4戦2勝）。18頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見所を作れず8着に敗れた。

5月24日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田辺裕信騎手（5戦2勝）。18頭立ての12番人気で17番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に終わった。

9月12日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3の紫苑ステークス（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で田辺裕信騎手（6戦2勝）。18頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして、最後は2着のパラスアテナに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

10月18日、中4週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で田辺裕信騎手（7戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み7着に沈んだ。

12月26日、中9週で迎えた10戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田辺裕信騎手（8戦3勝）。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったダノンファンタジーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着となった。

4歳（2021年）

3月28日、約3か月の休み明けで迎えた11戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は8戦連続で田辺裕信騎手（9戦3勝）。18頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

5月16日、中6週で迎えた12戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で田辺裕信騎手（10戦3勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

9月12日、約4か月の休養明けで迎えた13戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で田辺裕信騎手（11戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには加われず8着に敗れた。

10月16日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で田辺裕信騎手（12戦3勝）。18頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露し、3着に入った。

12月18日、中8週で迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は12戦連続で田辺裕信騎手（13戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に敗れた。

5歳（2022年）

2月6日、中6週で迎えた16戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。15頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚色が衰えて15着に終わった。

2月27日、中2週で迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に終わった。

2022年3月2日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。