ダノンスマッシュ（2015年生、母スピニングワイルドキャット）

ダノンスマッシュ（2015年3月6日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+打ち砕く。相手を打ち砕く強烈な走りを期待して」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時7歳）と交配したスピニングワイルドキャットが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者はケイアイファーム。2020年の香港スプリント(香・G1)に勝利した他、2021年の高松宮記念(G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

9月2日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は466kg。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、ランスマンにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

9月24日、中2週で迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るラブカンプーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

10月15日、中2週で迎えた3戦目は、2歳オープンのもみじステークス（京都芝1400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のアーデルワイゼに3馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

12月17日、中8週で迎えた4戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3歳（2018年）

3月17日、約3か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳G3のファルコンステークス（中京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには参加できず7着に敗れた。

4月14日、中3週で迎えた6戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り雨/良）に出走。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

5月6日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びを欠き7着に終わった。

7月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた8戦目は、3歳以上1600万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村友一騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線に入ると、前で粘るアマルフィコーストを上がり4位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて優勝

8月26日、中4週で迎えた9戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で北村友一騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったナックビーナスに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

11月25日、約3か月の休養明けで迎えた10戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で北村友一騎手（4戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一気に末脚を伸ばして、最後は2着のナインテイルズに1馬身3/4の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

4歳（2019年）

1月27日、中8週で迎えた11戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で北村友一騎手（5戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、グイグイと末脚を伸ばして、最後は2着のエスティタートに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

3月24日、中7週で迎えた12戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で北村友一騎手（6戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが続かず、4着に終わった。

8月25日、約5か月の休養明けで迎えた13戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のタワーオブロンドンを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

9月29日、中4週で迎えた14戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

12月8日、L.デットーリ騎手を鞍上に迎えて、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。8着に終わった。

5歳（2020年）

3月7日、約3か月の休み明けで迎えた16戦目は、G3の夕刊フジ賞オーシャンステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では豪脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のナックビーナスに1馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手に入れた。

3月29日、中2週で迎えた17戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（3戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に敗れた。

5月16日、中6週で迎えた18戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のステルヴィオに1馬身1/4の差をつけて5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

6月7日、中2週で迎えた19戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。14頭立ての8番人気で大外14番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて8着に終わった。

9月13日、約3か月半の休養明けで迎えた20戦目は、G2の産経賞セントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。17頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のメイショウグロッケに1馬身の差をつけて重賞6勝目を挙げた。

10月4日、中2週で迎えた21戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったグランアレグリアにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

12月13日、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。最後は、2着のJolly Bannerに半馬身の差をつけて悲願のG1初制覇を果たした。

6歳（2021年）

3月28日、約3か月半の休み明けで迎えた23戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は川田将雅騎手（5戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のレシステンシアをクビ差振り切って上半期スプリント王の座を手に入れた。

4月25日、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G1のチェアマンズスプリントプライズ（香港・シャティン芝1200m）に出走。13頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。6着に敗れた。

10月3日、約5か月半の休養明けで迎えた25戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（6戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

12月12日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（7戦3勝）。12頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。8着に終わった。