ナリタフジヒメ（1989年生、母ヨシヘンリー）

ナリタフジヒメ（1989年3月9日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栃栗毛。種牡馬のデイカードレム（当時10歳）と交配したヨシヘンリーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）日向牧場。戦績は、中央平地34戦5勝2着7回。1993年の阪急杯(ハンデG3)で2着に入った他、1993年の金鯱賞(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

宮本悳厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月2日、デビュー戦は岸滋彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は452kg。17頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったノーザンコンダクトに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

11月23日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、勝ったヤマニンドリーマーに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3歳（1992年）

2月22日、約3か月の休み明けで迎えた3戦目は、4歳未勝利（京都ダート1400m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり12着に敗れた。

3月22日、中3週で迎えた4戦目は、土肥幸広騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳未勝利（中京芝1800m 晴/重）に出走。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では決め手に欠いて15着に敗れた。

7月26日、約4か月の休養明けで迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、エイシンアクティブに半馬身交わされて2着に敗北した。

8月15日、中2週で迎えた6戦目は、4歳未勝利（小倉芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のレッドライフに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

9月5日、中2週で迎えた7戦目は、4歳以上500万下の高千穂特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、リードを2馬身以上確保して、少々速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、タイヤンに半馬身交わされて2着となった。

9月26日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下の西脇特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして、最後は2着のロングプリティに1馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

10月4日、連闘で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、3着に入った。

11月15日、中5週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての10番人気で大外18番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が衰えて15着に終わった。

11月28日、中1週で迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の衣笠特別（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では印象的な伸び脚で追い上げたが、抜け出したサンドピープルに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月20日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の夙川特別（阪神芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はルトロワマルスと並んで1着同着となった。

4歳（1993年）

1月23日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデ戦の石清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（2戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、4着に終わった。

2月20日、中3週で迎えた14戦目は、斑鳩ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり13着に敗れた。

3月6日、中1週で迎えた15戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定戦のうずしおステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のメリーリーフをアタマ差振り切って4勝目をゲットした。

3月27日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンのコーラルステークス（阪神芝1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（1戦1勝）。15頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい9着に敗れた。

5月8日、中5週で迎えた17戦目は、シルクロードステークス（京都芝1200m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で熊沢重文騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後はバテてしまい9着に敗れた。

6月6日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で熊沢重文騎手（3戦1勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたレガシーフィールド決め手に屈して半馬身差の2着となった。

6月20日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデG3の金鯱賞（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で熊沢重文騎手（4戦1勝）。13頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

10月17日、約4か月の休み明けで迎えた20戦目は、渡月橋ステークス（京都芝1400m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で熊沢重文騎手（5戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

11月13日、中3週で迎えた21戦目は、桂川ステークス（京都芝1800m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で熊沢重文騎手（6戦1勝）。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月4日、中2週で迎えた22戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、’93ゴールデンスパートロフィー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、4着に終わった。

12月18日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（7戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5歳（1994年）

1月22日、中4週で迎えた24戦目は、宮水ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（8戦1勝）。14頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。直線では脚が上がってしまい13着に敗れた。

2月14日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデ戦の氷ノ山ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（3戦0勝）。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は垂れてしまい13着に敗れた。

7月31日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた26戦目は、やまなみステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（9戦1勝）。18頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、勝ったピアロッチに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

8月28日、中3週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（10戦1勝）。13頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るトロナラッキーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて久々に勝利を挙げた。

10月2日、中4週で迎えた28戦目は、G3のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（3戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月15日、中1週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（11戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では見せ場を作れず12着に敗れた。

10月29日、中1週で迎えた30戦目は、G2のスワンステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は土肥幸広騎手（4戦0勝）。18頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く9着に終わった。

11月27日、中3週で迎えた31戦目は、中京競馬場スタンド増築記念シリウスステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（4戦0勝）。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に敗れた。

12月18日、中2週で迎えた32戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（5戦0勝）。13頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい10着に終わった。

6歳（1995年）

1月29日、中5週で迎えた33戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（12戦2勝）。16頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は力尽きて11着に終わった。

2月19日、中2週で迎えた34戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。12頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では決め手が足りず11着に終わった。