ベルカント（2011年生、母セレブラール）

ベルカント（2011年3月2日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「美しい歌（音楽用語）」。毛色は栗毛。種牡馬のサクラバクシンオー（当時22歳）と交配したセレブラールが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は土居牧場。戦績は、中央平地20戦6勝2着2回、海外1戦0勝。2014年のフィリーズレビュー(牝G2)に勝利した他、2015年、2016年とアイビスサマーダッシュ(G3)を連覇するなど、重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

角田晃一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2013年）

8月3日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（小倉芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は466kg。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて、最後は2着のハッピーロングランに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月1日、中3週で迎えた2戦目は、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。端を奪う形となり、速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、ホウライアキコに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月9日、中9週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして、最後は2着のモズハツコイに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを掴み取った。

12月15日、中4週で迎えた4戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい10着に敗れた。

3歳（2014年）

3月16日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るニホンピロアンバーを上がり4位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月13日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり10着に敗れた。

7月6日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

8月24日、中6週で迎えた8戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、6着に終わった。

10月5日、中5週で迎えた9戦目は、G1のスプリンターズステークス（新潟芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦3勝）。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走し、5着を確保した。

11月1日、中3週で迎えた10戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（8戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

4歳（2015年）

2月1日、約3か月の休み明けで迎えた11戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦0勝）。17頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず12着に敗れた。

4月4日、中8週で迎えた12戦目は、コーラルステークス（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（9戦3勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり13着に敗れた。

8月2日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。最後は、2着のシンボリディスコに2馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

8月23日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（10戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のビッグアーサーに1馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月4日、中5週で迎えた15戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（11戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚色が鈍り最後はコパノリチャードと並んで13着同着となった。

11月29日、中7週で迎えた16戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（12戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

5歳（2016年）

3月26日、G1のアルクオーツスプリント（アラブ首長国連邦・メイダン芝1000m）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（13戦4勝）。13頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。12着に終わった。

7月3日、約3か月半の休養明けで迎えた18戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

7月31日、中3週で迎えた19戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のネロをアタマ差制して連覇達成

8月21日、中2週で迎えた20戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（2戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったバクシンテイオーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

10月2日、中5週で迎えた21戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではいいところがなく10着に終わった。