ウインラディウス（1998年生、母ジョウノマチエール）

ウインラディウス（1998年3月7日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時12歳）と交配したジョウノマチエールが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はヴェルサイユファーム（株）。戦績は、中央平地32戦9勝2着2回。2004年の京王杯スプリングカップ(G2)に勝利した他、2004年のスプリンターズステークス(G1)で4着に入るなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

ウインレーシングクラブにて総額7,000万円（35万×200口）で一口馬主が募集された。

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2000年）

8月5日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は498kg。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、勝ったテイエムオーシャンに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

8月19日、中1週で迎えた2戦目は、2歳オープンのクローバー賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスペランツァに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月18日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯3歳ステークス（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月10日、中2週で迎えた4戦目は、2歳G1の朝日杯3歳ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

4歳（2002年）

9月1日、約21か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた5戦目は、3歳以上500万下（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

9月8日、連闘で迎えた6戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌芝1800m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には割り込めず8着に敗れた。

12月22日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上500万下の尾張特別（中京芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

5歳（2003年）

3月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた8戦目は、鹿戸雄一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の鞍ケ池特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るベストタイクーンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

3月29日、中2週で迎えた9戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の千葉日報杯（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には届かず9着に敗れた。

4月26日、中3週で迎えた10戦目は、4歳以上1000万下の高尾特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入った。

5月25日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上1000万下の富嶽賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず7着に敗れた。

6月22日、中3週で迎えた12戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の雄国沼特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したマイティスピードにクビ差届かず2着に甘んじた。

7月12日、中2週で迎えた13戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のHTB杯（函館芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアサクサデンエンを半馬身振り切って3勝目を奪取した。

8月24日、中5週で迎えた14戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の摩周湖特別（札幌芝1500m 曇/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では豪脚を爆発させてあっさりと抜け出し、最後は2着のイシノミューズに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

9月14日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず7着に敗れた。

11月2日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の白秋ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のホワットアリーズンを半馬身振り切って5勝目を獲得した。

6歳（2004年）

2月1日、約3か月の休み明けで馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた17戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦2勝）。15頭立ての7番人気で大外15番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を炸裂させて、最後は2着のクラフトワークに2馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を奪取した。

4月4日、中8週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた18戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

5月16日、中5週で迎えた19戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（4戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のテレグノシスをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

6月6日、中2週で迎えた20戦目は、D.オリヴァー騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 雨/稍重）に出走。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

7月4日、中3週で迎えた21戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（5戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

10月3日、約3か月の休養明けで迎えた22戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（6戦4勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、4着に入った。

7歳（2005年）

1月30日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた23戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（5戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず8着に敗れた。

5月1日、約3か月の休み明けで迎えた24戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月15日、中1週で迎えた25戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（7戦4勝）。18頭立ての7番人気で17番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい15着に敗れた。

7月17日、中8週で迎えた26戦目は、NSTオープン（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（8戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線に入ると、前で粘るロイヤルキャンサーを上がり2位の末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて8勝目を手にした。

7月31日、中1週で迎えた27戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（9戦5勝）。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では目立つような脚を使えず11着に敗れた。

9月11日、中5週で迎えた28戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（10戦5勝）。13頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

10月22日、中5週で迎えた29戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（11戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタニノマティーニを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

11月20日、中3週で迎えた30戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で田中勝春騎手（12戦6勝）。17頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では見所を作れず10着に終わった。

12月24日、中4週で迎えた31戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は鹿戸雄一騎手（1戦1勝）。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

8歳（2006年）

1月28日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた32戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は田中勝春騎手（13戦6勝）。16頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい11着に終わった。