ヴァンヤール（2018年生、母ブライトエルフ）

ヴァンヤール（2018年3月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「物語に登場する上位エルフの一族」。毛色は栗毛。種牡馬のタートルボウル（当時16歳）と交配したブライトエルフが10歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は槙本牧場。2022年の名古屋グランプリ(Jpn2)で2着に入った他、2023年のアンタレスステークス(G3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

ユニオンオーナーズクラブにて総額900万円（4.5万×200口）で一口馬主が募集された。

庄野靖志厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2020年）

12月26日、デビュー戦は加藤祥太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。馬体重は530kg。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったテイエムベンチャーに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

3歳（2021年）

1月9日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（中京ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で加藤祥太騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

8月15日、約7か月半の休養明けで迎えた3戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉ダート1700m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出し、3着に入った。

8月29日、中1週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では印象的な伸び脚で急追したが、勝ったメイショウキートスに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

9月5日、連闘で迎えた5戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉ダート1700m 曇/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月28日、中2週で迎えた6戦目は、大畑雅章騎手を鞍上に迎えて、3歳（名古屋ダート1400m 晴/重）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシヴァタウに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月11日、中1週で迎えた7戦目は、3歳戦のオクトーバードリーム戦（名古屋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で大畑雅章騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るロッキーブレイヴを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

12月26日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から15kg増やして迎えた8戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は荻野極騎手（2戦0勝）。15頭立ての4番人気で14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のクリノクラールに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4歳（2022年）

1月9日、中1週で迎えた9戦目は、4歳以上2勝クラスの濃尾特別（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（3戦1勝）。15頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、5着に入り込んだ。

1月30日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上2勝クラス（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で荻野極騎手（4戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタイキフォースを半馬身振り切って4勝目をつかんだ。

7月2日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、3歳以上3勝クラスの九州スポーツ杯（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で荻野極騎手（5戦2勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のラボエームをクビ差振り切って久方ぶりの実戦をモノにした。

8月27日、中7週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1800m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で荻野極騎手（6戦3勝）。15頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

10月15日、中6週で迎えた13戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、太秦ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

11月6日、中2週で迎えた14戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、G3のみやこステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず6着に終わった。

12月8日、中4週で迎えた15戦目は、Jpn2の名古屋グランプリ（名古屋ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は荻野極騎手（7戦3勝）。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ペイシャエスにハナ差交わされて2着となった。

5歳（2023年）

1月22日、中5週で迎えた16戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（8戦3勝）。15頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。競走中止となった。

3月19日、中7週で迎えた17戦目は、名古屋城ステークス（中京ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で荻野極騎手（9戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したルコルセールにクビ差届かず2着に惜敗した。

4月16日、中3週で迎えた18戦目は、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で荻野極騎手（10戦3勝）。15頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で猛追したが、抜け出したプロミストウォリアに半馬身届かず2着となった。

5月20日、中4週で迎えた19戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で荻野極騎手（11戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露したが、3着に終わった。

8月26日、約3か月半の休み明けで迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で荻野極騎手（12戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

9月30日、中4週で迎えた21戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で荻野極騎手（13戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

6歳（2024年）

7月7日、約9か月半の休み明けで迎えた22戦目は、G3のプロキオンステークス（小倉ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で荻野極騎手（14戦3勝）。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に敗れた。

8月10日、中4週で迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で荻野極騎手（15戦3勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮し、3着に入った。

9月28日、中6週で迎えた24戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（中京ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で荻野極騎手（16戦3勝）。15頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に敗れた。

10月20日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で荻野極騎手（17戦3勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず11着に敗れた。

2021年9月10日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。