エリモシック（1993年生、母エリモシューテング）

エリモシック（1993年3月19日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のダンシングブレーヴ（当時10歳）と交配したエリモシューテングが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は（有）エクセルマネジメント。戦績は、中央平地17戦4勝2着2回。1997年のエリザベス女王杯(牝G1)に勝利した他、1996年の秋華賞(牝G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

19歳のとき、エクセルマネジメントから「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、恵比寿興業那須野牧場によって997.5万円で落札された。

沖芳夫厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1996年）

3月3日、デビュー戦は渡辺薫彦騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は458kg。13頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着に入り込んだ。

3月17日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、4歳新馬（阪神芝2200m 小雨/重）に出走。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマチカネナナヒカリに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

4月6日、中2週で迎えた3戦目は、4歳500万下のはなみずき賞（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のサンデーライオンに1馬身1/4の差をつけて2勝目を手に入れた。

4月28日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（2戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月26日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に終わった。

9月8日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下の津軽海峡特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

10月5日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上900万下の嵯峨野特別（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（4戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るニシノダイオーを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて3勝目をマークした。

10月20日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（5戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したファビラスラフインを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

11月10日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（6戦3勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚がパッとせず8着に敗れた。

4歳（1997年）

5月4日、約6か月の休み明けで迎えた10戦目は、都大路ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（7戦3勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では切れる脚を使えず6着に敗れた。

5月31日、中3週で迎えた11戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で河内洋騎手（8戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく10着に敗れた。

6月22日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で河内洋騎手（9戦3勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

8月3日、中5週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた13戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、札幌競馬場開設90周年記念札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

8月17日、中1週で迎えた14戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったエアグルーヴに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

10月12日、中7週で迎えた15戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、4着に終わった。

11月9日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で的場均騎手（3戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のダンスパートナーをクビ差振り切って中距離女王の称号を掴み取った。

5歳（1998年）

4月5日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた17戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（4戦1勝）。9頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず5着に敗れた。