バビット（2017年生、母アートリョウコ）

バビット（2017年5月1日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「人名より。合金名」。毛色は栗毛。種牡馬のナカヤマフェスタ（当時11歳）と交配したアートリョウコが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は大北牧場。2020年のセントライト記念(G2)に勝利した他、2024年の京都記念(G2)で3着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、大北牧場から「北海道オータムセールサラブレッド1歳」に上場され、グランデファームによって162万円で落札された。2歳のとき、グランデファームから「北海道トレーニングセールサラブレッド2歳」に上場され、宮田直也によって540万円で落札された。

浜田多実雄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

11月24日、デビュー戦は菱田裕二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は452kg。15頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。ハナに立ち、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では堅実な伸びを見せたが、レッドフラヴィアに交わされて4馬身差の2着となった。

12月14日、中2週で迎えた2戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したディープハーモニーにアタマ差届かず2着に惜敗した。

3歳（2020年）

4月26日、約4か月半の休み明けで迎えた3戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（福島芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩やかなペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のロードライトニングに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

5月23日、中3週で迎えた4戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスの早苗賞（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。端を取り切り、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の敢闘精神で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のロータスランドをクビ差振り切って制した。

7月5日、中5週で迎えた5戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 曇/稍重）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のパンサラッサに5馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

9月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、3歳G2の朝日杯セントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。12頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のサトノフラッグに1馬身半の差をつけて4連勝で重賞2勝目を挙げた。

10月25日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた7戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

12月27日、中8週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた8戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦2勝）。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は勢いを失って13着に終わった。

4歳（2021年）

2月28日、中8週で迎えた9戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で内田博幸騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。端を奪う形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は垂れてしまい14着に敗れた。

5歳（2022年）

9月25日、約19か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた10戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての9番人気で大外13番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着を確保した。

10月30日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた11戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり15着に終わった。

6歳（2023年）

1月22日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg戻して迎えた12戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。14頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚を失くしてしまい8着に敗れた。

10月8日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg絞って迎えた13戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（5戦2勝）。12頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は減速してしまい10着に終わった。

11月12日、中4週で迎えた14戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（6戦2勝）。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい14着に終わった。

7歳（2024年）

1月21日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、G2の東海ステークス（京都ダート1800m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は団野大成騎手（1戦1勝）。16頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。逃げる形となり、かなり遅いペースでレースを進める。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい16着に終わった。

2月11日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた16戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で団野大成騎手（2戦1勝）。12頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着を確保した。

4月14日、中8週で迎えた17戦目は、永島まなみ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は減速してしまい16着に敗れた。

6月1日、中6週で迎えた18戦目は、G3の鳴尾記念（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（1戦1勝）。13頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り7着に敗れた。

7月7日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（7戦2勝）。15頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバタバタになってしまい11着に終わった。

10月6日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、G2の農林水産省賞典京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は団野大成騎手（3戦1勝）。11頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は失速してしまい8着に終わった。