ブラックホーク（1994年生、母シルバーレーン）

ブラックホーク（1994年5月14日）は、イギリスで生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のNureyev（当時17歳）と交配したシルバーレーンが10歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地28戦9勝2着8回。2001年の安田記念(G1)に勝利した他、1999年のスプリンターズステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1997年）

1月6日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/重）に出走。馬体重は506kg。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のグレートクリアに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

2月1日、中3週で迎えた2戦目は、4歳500万下のセントポーリア賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露したが、3着に終わった。

4月19日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、小林久晃騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のわらび賞（新潟芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したユウキフジを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

5月4日、中1週で迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の八重桜賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。6頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るドゥーワップを猛烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

6月1日、中3週で迎えた5戦目は、4歳900万下の駒草賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、抜け出したトーアステルスにハナ差届かず2着に甘んじた。

4歳（1998年）

2月1日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた6戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の宇治川特別（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

2月21日、中2週で迎えた7戦目は、5歳以上900万下の春光賞（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のグリーンブリッツをクビ差振り切って制した。

3月15日、中2週で迎えた8戦目は、5歳以上1600万下のブラッドストーンステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鬼脚を爆発させて難なく抜け出し、最後は2着のニッポーアトラスに3馬身の差をつけて優勝

4月11日、中3週で迎えた9戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るケイワンバイキングを途轍もない末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

5月16日、中4週で迎えた10戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

6月14日、中3週で迎えた11戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く11着に敗れた。

5歳（1999年）

8月8日、約14か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、勝ったリワードニンファにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

9月12日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた13戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

10月30日、中6週で迎えた14戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のブロードアピールに2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

11月21日、中2週で迎えた15戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月19日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るアグネスワールドを上がり2位の末脚でクビ差だけ差し切って秋のスプリント王の称号を獲得した。

6歳（2000年）

2月27日、中9週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた17戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（5戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のディヴァインライトに1馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルを掴み取った。

3月26日、中3週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた18戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（6戦5勝）。17頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天性の負けん性を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

5月14日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた19戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（7戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったスティンガーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

6月4日、中2週で迎えた20戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（8戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず9着に敗れた。

9月10日、約3か月半の休み明けで迎えた21戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（9戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では逸出した伸びを見せたが、伸びてきたビハインドザマスク決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月1日、中2週で迎えた22戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（10戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月19日、中6週で迎えた23戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で横山典弘騎手（11戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい8着に敗れた。

12月16日、中3週で迎えた24戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で横山典弘騎手（12戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸びを見せたが、勝ったトロットスターにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

7歳（2001年）

2月25日、中9週で迎えた25戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1200m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で横山典弘騎手（13戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したダイタクヤマトに半馬身届かず2着に敗北した。

3月25日、中3週で迎えた26戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は11戦連続で横山典弘騎手（14戦5勝）。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で驀進したが、伸びてきたトロットスター決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

5月13日、中6週で迎えた27戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で横山典弘騎手（15戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、3着に終わった。

6月3日、中2週で迎えた28戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で横山典弘騎手（16戦5勝）。18頭立ての9番人気で17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のブレイクタイムに1馬身の差をつけて上半期マイル王の座を奪取した。