ワンアンドオンリー（2011年生、母ヴァーチュ）

ワンアンドオンリー（2011年2月23日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「唯一無二の」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のハーツクライ（当時10歳）と交配したヴァーチュが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。戦績は、中央平地31戦4勝2着3回、海外2戦0勝。2014年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、2015年のドバイシーマクラシック(唖・G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋口弘次郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2013年）

8月4日、デビュー戦は国分優作騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は470kg。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず12着に終わった。

9月7日、中4週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で国分優作騎手（1戦0勝）。13頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、勝ったプロクリスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

9月29日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で国分優作騎手（2戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスピナッチを半馬身振り切って未勝利勝ちを決めた。

10月26日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で国分優作騎手（3戦1勝）。9頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったデリッツァリモーネにねじ伏せられてハナ差の2着となった。

11月16日、中2週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず6着に敗れた。

12月21日、中4週で迎えた6戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では鋭く末脚を伸ばして前にいた7頭を差し切り、最後は2着のアズマシャトルに1馬身1/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を奪取した。

3歳（2014年）

3月9日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では物凄い伸び脚で急追したが、抜け出したトゥザワールドにハナ差届かず2着に惜敗した。

4月20日、中5週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

6月1日、中5週で迎えた9戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（3戦0勝）。17頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のイスラボニータを3/4馬身振り切って世代の頂点に輝いた。

9月28日、約4か月の休み明けで迎えた10戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のサウンズオブアースをアタマ差振り切って3つ目の重賞タイトルを奪取した。

10月26日、中3週で迎えた11戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見せ場なく9着に敗れた。

11月30日、中4週で迎えた12戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

12月28日、中3週で迎えた13戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（7戦2勝）。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では見所を作れず13着に敗れた。

4歳（2015年）

3月28日、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。9頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。3着を確保した。

6月28日、約3か月の休養明けで迎えた15戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では全く伸びず11着に敗れた。

10月12日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。10頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

11月1日、中2週で迎えた17戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず16着に終わった。

11月29日、中3週で迎えた18戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚を伸ばせず7着に終わった。

12月27日、中3週で迎えた19戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず9着に終わった。

5歳（2016年）

2月14日、中6週で迎えた20戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に敗れた。

3月26日、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。9頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。5着に終わった。

6月26日、約3か月の休み明けで迎えた22戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。17頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚が上がってしまい14着に終わった。

9月25日、約3か月の休み明けで迎えた23戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦0勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。

11月6日、中5週で迎えた24戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

11月27日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた25戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 小雨/良）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（1戦0勝）。17頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが鈍く8着に終わった。

6歳（2017年）

1月22日、中7週で迎えた26戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（2戦0勝）。17頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3月19日、中7週で迎えた27戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず7着に敗れた。

4月30日、中5週で迎えた28戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚を伸ばせず11着に終わった。

5月28日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた29戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（8戦2勝）。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには加われず10着に敗れた。

7月23日、中7週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた30戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（9戦2勝）。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず10着に敗れた。

10月8日、約2か月半の間隔を開けて迎えた31戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（10戦2勝）。12頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に終わった。

10月29日、中2週で迎えた32戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（11戦2勝）。18頭立ての16番人気で17番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを18番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり17着に終わった。

11月26日、中3週で迎えた33戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（12戦2勝）。17頭立ての15番人気で15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚が止まってしまい16着に終わった。