スワーヴリチャード（2014年生、母ピラミマ）

スワーヴリチャード（2014年3月10日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋人名より」。毛色は栗毛。種牡馬のハーツクライ（当時13歳）と交配したピラミマが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地12戦5勝2着3回。2019年のジャパンカップ(G1)に勝利した他、2018年の大阪杯(G1)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、MMBによって1億6,740万円で落札された。

庄野靖志厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

9月11日、デビュー戦は四位洋文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は506kg。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したメリオラにハナ差届かず2着に甘んじた。

10月2日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のピスカデーラに1馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月19日、中6週で迎えた3戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 小雨/稍重）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（2戦1勝）。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したブレスジャーニーにクビ差届かず2着となった。

3歳（2017年）

2月12日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で四位洋文騎手（3戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のエトルディーニュに2馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

4月16日、中8週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で四位洋文騎手（4戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、6着に終わった。

5月28日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で四位洋文騎手（5戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したレイデオロに3/4馬身届かず2着に敗北した。

11月5日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた7戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のソールインパクトに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

12月24日、中6週で迎えた8戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

4歳（2018年）

3月11日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るサトノノブレスを豪脚で半馬身差し切って3つ目の重賞タイトルを獲得した。

4月1日、中2週で迎えた10戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でM.デムーロ騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のペルシアンナイトを3/4馬身振り切って春の中距離王の座を手中に収めた。

6月3日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続でM.デムーロ騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月28日、約5か月の休養明けで迎えた12戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続でM.デムーロ騎手（5戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず10着に敗れた。

11月25日、中3週で迎えた13戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続でM.デムーロ騎手（6戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

5歳（2019年）

2月24日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた14戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続でM.デムーロ騎手（7戦3勝）。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、4着に終わった。

3月30日、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。3着に終わった。

6月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（8戦3勝）。12頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着に入った。

10月27日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた17戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

11月24日、中3週で迎えた18戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/重）に出走。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のカレンブーケドールを3/4馬身振り切って最強馬の称号を奪取した。

12月22日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた19戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.マーフィー騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚がパッとせず12着に敗れた。

2020年1月29日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。