ムスカテール（2008年生、母シェリール）

ムスカテール（2008年4月18日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「銃士（仏）」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のマヤノトップガン（当時16歳）と交配したシェリールが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地35戦7勝2着2回、地方4戦0勝2着1回。2013年の目黒記念(ハンデG2)に勝利した他、2014年の川崎記念(Jpn1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

12月5日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。馬体重は468kg。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のトレンドハンターに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2011年）

4月3日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のスクウェルチャーに1馬身1/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

5月7日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた3戦目は、N.ピンナ騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

5月28日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた4戦目は、3歳オープンの白百合ステークス（京都芝1800m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続でN.ピンナ騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり4着に敗れた。

9月18日、約4か月の休養明けで迎えた5戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。17頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず9着に敗れた。

10月15日、中3週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2200m 外回り小雨/稍重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のレッドシャガーラを3/4馬身振り切って3勝目を手にした。

11月12日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上1600万下の比叡ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月24日、中5週で迎えた8戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の元町ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

4歳（2012年）

1月15日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず6着に敗れた。

6月9日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の三田特別（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上はC.ウィリアムズ騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

6月23日、中1週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の京橋特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ウィリアムズ騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月8日、中1週で迎えた12戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の木曽川特別（中京芝2200m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカフナを半馬身振り切って制した。

9月2日、中7週で迎えた13戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。18頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走し、5着を確保した。

10月6日、中4週で迎えた14戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオクトーバーステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るフジマサエンペラーを驚異的な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて5勝目を手に入れた。

11月4日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では逸出した伸び脚で急追したが、抜け出したルルーシュを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

5歳（2013年）

1月13日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で追い上げたが、抜け出したカポーティスターを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

3月23日、中9週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた17戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（2戦1勝）。14頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、3着に入った。

4月28日、中4週で迎えた18戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての7番人気で大外18番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず16着に敗れた。

5月26日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のルルーシュに1馬身半の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

9月22日、約4か月の休養明けで迎えた20戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず9着に敗れた。

11月3日、中5週で迎えた21戦目は、U.リスポリ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では末脚がパッとせず8着に敗れた。

11月30日、中3週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた22戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

6歳（2014年）

1月29日、中8週で馬体重を前走から17kg絞って迎えた23戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（3戦2勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったホッコータルマエを半馬身捉え切れず2着となった。

3月19日、中6週で迎えた24戦目は、Jpn2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

6月1日、約2か月半の間隔を開けて迎えた25戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（5戦2勝）。16頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

6月25日、中2週で迎えた26戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（5戦2勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場なく6着に敗れた。

9月28日、約3か月の休み明けで迎えた27戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（新潟芝2200m 晴/良）に出走。18頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚にキレが無く10着に終わった。

7歳（2015年）

1月28日、約4か月の休み明けで迎えた28戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（6戦2勝）。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

4月5日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた29戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（1戦0勝）。14頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず11着に終わった。

4月25日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた30戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2400m 小雨/良）に出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のニューダイナスティをハナ差振り切って久々に勝ち星を挙げた。

5月31日、中4週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた31戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に終わった。

8歳（2016年）

7月10日、約13か月半の休み明けで迎えた32戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、G3のプロキオンステークス（中京ダート1400m 晴/稍重）に出走。15頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚がパッとせず14着に終わった。

9月4日、中7週で迎えた33戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての16番人気で16番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に終わった。

11月6日、中8週で迎えた34戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての10番人気で大外15番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り11着に終わった。

12月3日、中3週で迎えた35戦目は、中谷雄太騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚がパッとせず7着に終わった。

12月25日、中2週で迎えた36戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中谷雄太騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい14着に終わった。

9歳（2017年）

2月18日、中7週で迎えた37戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で中谷雄太騎手（2戦0勝）。15頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚がパッとせず8着に終わった。

5月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた38戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての14番人気で14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では切れる脚を使えず7着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた39戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（2戦1勝）。18頭立ての18番人気で14番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く14着に終わった。