プレストシンボリ（1992年生、母Trail）

プレストシンボリ（1992年3月6日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬。毛色は鹿毛。種牡馬のワージブ（当時9歳）と交配したTrailが17歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地31戦6勝2着4回、中央障害2戦0勝2着1回。1995年のニュージーランドトロフィー4歳ステークス(G2)で2着に入った他、1995年のラジオたんぱ賞(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1995年）

1月7日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は504kg。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず6着に敗れた。

1月14日、連闘で迎えた2戦目は、4歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のシークレットアイに3馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

2月18日、中4週で迎えた3戦目は、4歳500万下の春菜賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のオースミベストに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

5月6日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、3歳オープンの菖蒲ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では凄まじい末脚を弾けさせて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のダンツダンサーに2馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

6月4日、中3週で迎えた5戦目は、坂本勝美騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したシェイクハンドを捕まえ切れず、クビ差の2着に惜敗した。

7月2日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（4戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のサイレントキラーに2馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

10月1日、約3か月の休み明けで迎えた7戦目は、G3のセントウルステークス（京都芝1400m 外回り雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（5戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚勢が悪くなり15着に敗れた。

10月28日、中3週で迎えた8戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（6戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では伸びを欠き10着に敗れた。

4歳（1996年）

6月16日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた9戦目は、オーシャンステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（7戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月6日、中2週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた10戦目は、ハンデG3の七夕賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（8戦4勝）。17頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

8月4日、中3週で迎えた11戦目は、巴賞（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岡部幸雄騎手（9戦4勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアローアゲインに1馬身の差をつけて5勝目を獲得した。

8月18日、中1週で迎えた12戦目は、G3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は坂本勝美騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では伸びが甘くなり、3着に入った。

11月23日、約3か月の休み明けで迎えた13戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（10戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では末脚が振るわず9着に敗れた。

5歳（1997年）

1月5日、中5週で迎えた14戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は坂本勝美騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は勢いを失って11着に敗れた。

6月22日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた15戦目は、吾妻小富士オープン（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（11戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は垂れてしまい8着に敗れた。

7月13日、中2週で迎えた16戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚がパッとせず8着に敗れた。

8月2日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンの札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（12戦5勝）。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

8月24日、中2週で迎えた18戦目は、キーンランドカップ（札幌芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は坂本勝美騎手（3戦0勝）。12頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには加われず5着に終わった。

9月7日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（1戦0勝）。10頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では逸出した伸び脚で急追したが、抜け出したクロカミにアタマ差届かず2着となった。

9月28日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（13戦5勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、4着に終わった。

10月25日、中3週で迎えた21戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

11月16日、中2週で迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でM.ロバーツ騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月20日、中4週で迎えた23戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でM.ロバーツ騎手（2戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のロイヤルスズカに1馬身の差をつけて久しぶりに勝利を挙げた。

6歳（1998年）

2月8日、中6週で迎えた24戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（14戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したビッグサンデーを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

8月9日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた25戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。11頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に敗れた。

8月23日、中1週で迎えた26戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（15戦5勝）。12頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はバテてしまい9着に敗れた。

9月13日、中2週で迎えた27戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（16戦5勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では決め手が足りず6着に敗れた。

10月11日、中3週で迎えた28戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（17戦5勝）。9頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く4着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた29戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上はM.ロバーツ騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では全く伸びず10着に敗れた。

11月28日、中3週で迎えた30戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.ロバーツ騎手（4戦1勝）。15頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したエアジハードにクビ差届かず2着となった。

7歳（1999年）

2月7日、中9週で迎えた31戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（18戦5勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

8歳（2000年）

1月23日、約11か月半の休み明けで迎えた32戦目は、田中剛騎手を鞍上に迎えて、障害5歳以上未勝利（京都障害芝→ダート2910m 雨）に出走。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。6着に敗れた。

2月12日、中2週で迎えた33戦目は、三浦堅治騎手を鞍上に迎えて、障害5歳以上未勝利（東京障害芝→ダート2950m 晴）に出走。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。最後は、勝ったイアラハリケーンから1馬身1/4差の2着に敗北した。