エイシンウイザード（1986年生、母シルバーナイキ）

エイシンウイザード（1986年4月21日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は芦毛。種牡馬のノーザリー（当時14歳）と交配したシルバーナイキが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）コスモヴューファーム。戦績は、中央平地32戦7勝2着5回。1991年のスワンステークス(G2)で3着に入った他、1991年のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別(牝ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

太宰義人厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

12月4日、デビュー戦は須崎昇騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（阪神芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は498kg。8頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず7着に終わった。

12月11日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で須崎昇騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて、最後は2着のマチカネオイワケに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（1989年）

1月14日、中4週で迎えた3戦目は、4歳400万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で須崎昇騎手（2戦1勝）。14頭立ての9番人気で大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

2月5日、中2週で迎えた4戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、4歳400万下（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のカルストントップを3/4馬身振り切ってファンの支持に応えた。

3月12日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンのチューリップ賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦1勝）。12頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘し、3着を確保した。

4月9日、中3週で迎えた6戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、5着に入り込んだ。

4月30日、中2週で迎えた7戦目は、東信二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に終わった。

5月21日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦0勝）。24頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が衰えて17着に敗れた。

10月14日、約5か月の休み明けで迎えた9戦目は、小池隆生騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（京都ダート1400m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

10月28日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず8着に敗れた。

11月11日、中1週で迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（3戦0勝）。13頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘り切れず5着に沈んだ。

11月25日、中1週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の豊明特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は小池隆生騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが劣勢になり5着に敗れた。

12月3日、連闘で迎えた13戦目は、J.ベラスケス騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’89ゴールデンサドルトロフィー（阪神芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

12月17日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上900万下の高砂特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（4戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、勝ったメジロワースに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

4歳（1990年）

1月15日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の伏見特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（5戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のフジノウエスタンを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

1月28日、中1週で迎えた16戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は小池隆生騎手（2戦0勝）。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり6着に終わった。

3月18日、中6週で迎えた17戦目は、加用正騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の武庫川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るスーパーガリオンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて4勝目を掴み取った。

4月15日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（1戦1勝）。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したセンリョウヤクシャにクビ差届かず2着となった。

10月14日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた19戦目は、渡月橋ステークス（京都芝1400m 外回り曇/重）に出走。鞍上は小池隆生騎手（3戦0勝）。15頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のハギノレジェンドに1馬身1/4の差をつけて久々の実戦を制した。

10月27日、中1週で迎えた20戦目は、ハンデ戦の清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で小池隆生騎手（4戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のダイタクサンビームをハナ差振り切って制した。

11月18日、中2週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で小池隆生騎手（5戦2勝）。18頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、6着に終わった。

12月16日、中3週で迎えた22戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で小池隆生騎手（6戦2勝）。13頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したメインキャスターにクビ差届かず2着に惜敗した。

5歳（1991年）

1月27日、中5週で迎えた23戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で小池隆生騎手（7戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

2月24日、中3週で迎えた24戦目は、田村正光騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、抜け出したユキノサンライズを差し切れず、1馬身3/4差の2着となった。

4月21日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた25戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田村正光騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず8着に敗れた。

9月8日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走からさらに16kg増やして迎えた26戦目は、UHB杯（函館芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は小池隆生騎手（8戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

10月13日、中4週で馬体重を前走から22kg絞って迎えた27戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 曇/不良）に出走。鞍上は田村正光騎手（2戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月26日、中1週で迎えた28戦目は、松永昌博騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露し、3着に入った。

11月17日、中2週で迎えた29戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

12月15日、中3週で迎えた30戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、伸びてきたマチノコマチ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

6歳（1992年）

1月12日、中3週で迎えた31戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永昌博騎手（3戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のステイジヒーローを3/4馬身振り切って7勝目を手に入れた。

2月2日、中2週で迎えた32戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永昌博騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に敗れた。