ナショナルスパイ（1994年生、母スターシャイン）

ナショナルスパイ（1994年4月3日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時9歳）と交配したスターシャインが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は川上悦夫。戦績は、中央平地20戦3勝2着4回、地方22戦3勝2着3回。2000年の川崎記念(G1)で2着に入った他、2000年の彩の国浦和記念(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

瀬戸口勉厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1997年）

5月18日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（中京ダート1000m 晴/良）に出走。馬体重は510kg。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では超凡な末脚を繰り出したが、4着に終わった。

6月1日、中1週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた2戦目は、4歳未勝利（東京ダート1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のカオリスターズをクビ差振り切って未勝利戦を制した。

6月22日、中2週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた3戦目は、4歳500万下（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。9頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

7月5日、中1週で迎えた4戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（阪神芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。芝レースへの出走は初となった。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を奪う形となり、速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと伸びが足りず、4着に終わった。

8月16日、中5週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた5戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の国東特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に敗れた。

8月31日、中1週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下の青島特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。10頭立ての4番人気で大外10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚が上がってしまい6着に敗れた。

9月7日、連闘で馬体重を前走から18kg減らして迎えた7戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（阪神ダート1400m 雨/稍重）に出走。15頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったアガペーにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

9月28日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上500万下の夙川特別（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では途轍もない末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のオースミギャロップに4馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

10月11日、中1週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた9戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（東京ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では物凄い伸び脚で驀進したが、伸びてきたオラクルハワイアン決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

10月26日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた10戦目は、4歳以上900万下の河口湖特別（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では迫力のある伸びを見せたが、伸びてきたサクラシーキング決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月16日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。

12月13日、中3週で迎えた12戦目は、4歳以上900万下（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は石橋守騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったダイフウジンにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

4歳（1998年）

5月3日、約4か月半の休養明けで迎えた13戦目は、5歳以上900万下の鷹ケ峰特別（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず5着に終わった。

5月16日、中1週で迎えた14戦目は、5歳以上900万下の御池特別（京都ダート1200m 小雨/良）に出走。鞍上は石橋守騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後はバテてしまい15着に敗れた。

5月30日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の富嶽賞（東京芝1600m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（4戦1勝）。18頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい16着に敗れた。

6月21日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の小野特別（阪神芝1600m 雨/不良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で石橋守騎手（5戦1勝）。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天資の負けじ心を発揮してゴールまで力戦し、5着を確保した。

7月18日、中3週で迎えた17戦目は、4歳以上500万下の氷ノ山特別（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るセレクトグリーンを上がり2位の末脚でクビ差だけ差し切って3勝目を手にした。

8月23日、中4週で迎えた18戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の桃山特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚勢が衰えて13着に敗れた。

10月29日、中9週で馬体重を前走から15kg増やして迎えた19戦目は、早田秀治騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦のスターサファイア賞（大井ダート1800m 曇/良）に出走。14頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚色が悪くなり14着に敗れた。

11月11日、中1週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた20戦目は、ハンデ戦の紅葉賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で早田秀治騎手（1戦0勝）。13頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず11着に終わった。

12月4日、中2週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた21戦目は、ハンデ戦の’98ロイヤルカップ（大井ダート1600m 内回り晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で早田秀治騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のラシアンスキーに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

5歳（1999年）

1月2日、中3週で迎えた22戦目は、地方重賞の東京シティ盃（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で早田秀治騎手（3戦1勝）。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

3月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、地方重賞のフロンティアスプリント盃（大井ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で早田秀治騎手（4戦1勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったキャニオンロマンに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

4月15日、中2週で迎えた24戦目は、地方重賞のマイルグランプリ（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で早田秀治騎手（5戦1勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり11着に敗れた。

5月26日、中5週で迎えた25戦目は、G3のかしわ記念（船橋ダート1600m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で早田秀治騎手（6戦1勝）。14頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、4着に入り込んだ。

6月30日、中4週で迎えた26戦目は、地方重賞の報知オールスターカップ（川崎ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は8戦連続で早田秀治騎手（7戦1勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。3着に入った。

7月22日、中2週で迎えた27戦目は、ハンデ地方重賞のサンタアニタトロフィー（大井ダート1600m 内回り雨/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で早田秀治騎手（8戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず6着に敗れた。

12月30日、約5か月半の休養明けで迎えた28戦目は、宗形竹見騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの勝島オープン（大井ダート1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。13頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、ゆったりとしたペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエーピージュリアンに2馬身の差をつけて久々の一戦を物にした。

6歳（2000年）

1月10日、中1週で迎えた29戦目は、地方重賞の東京シティ盃（大井ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は早田秀治騎手（9戦1勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮し、3着に入った。

2月9日、中3週で迎えた30戦目は、桑島孝春騎手を鞍上に迎えて、G1の川崎記念（川崎ダート2100m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。13頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。最後は、勝ったインテリパワーから3/4馬身差の2着となった。

3月22日、中5週で迎えた31戦目は、鷹見浩騎手を鞍上に迎えて、地方重賞のフロンティアスプリント盃（大井ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

4月13日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた32戦目は、地方重賞のマイルグランプリ（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鷹見浩騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

5月22日、中5週で馬体重を前走から9kg戻して迎えた33戦目は、ハンデ地方重賞の大井記念（大井ダート2600m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で鷹見浩騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後はバテてしまい10着に敗れた。

6月22日、中3週で迎えた34戦目は、G1の帝王賞GI（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で鷹見浩騎手（3戦0勝）。16頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に終わった。

10月28日、約4か月半の休み明けで迎えた35戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は桑島孝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では脚が残っておらず13着に終わった。

11月23日、中3週で迎えた36戦目は、G2の彩の国浦和記念（浦和ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で桑島孝春騎手（2戦0勝）。11頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月26日、中4週で迎えた37戦目は、地方重賞の埼玉新聞杯（浦和ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で桑島孝春騎手（3戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るサプライズパワーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は5馬身の差をつけて6勝目を挙げた。

7歳（2001年）

1月26日、中3週で迎えた38戦目は、G1の川崎記念（川崎ダート2100m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で桑島孝春騎手（4戦1勝）。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。4着に終わった。

2月18日、中2週で迎えた39戦目は、佐々木竹見騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではいいところがなく12着に終わった。

3月1日、中1週で迎えた40戦目は、ハンデ地方重賞の金盃（大井ダート2000m 雨/重）に出走。鞍上は桑島孝春騎手（5戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

3月20日、中2週で迎えた41戦目は、的場文男騎手を鞍上に迎えて、G3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/稍重）に出走。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。他馬と併走しながらハナを切る恰好となり、で集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したノボジャックを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

4月17日、中3週で迎えた42戦目は、地方重賞のマイルグランプリ（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は桑島孝春騎手（6戦1勝）。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では決め手に欠いて7着に敗れた。