マルブツスピーリア（1986年生、母シーヤング）

マルブツスピーリア（1986年5月7日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のブレイヴエストローマン（当時14歳）と交配したシーヤングが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）絵笛牧場。戦績は、中央平地23戦5勝2着1回、地方27戦6勝2着1回。1989年のウインターステークス(G3)に勝利した他、1991年の小倉競馬場開設60周年記念(オープンハンデ)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

瀬戸口勉厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1989年）

5月28日、デビュー戦は加用正騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は536kg。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のシンビクトリーに3馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

6月17日、中2週で迎えた2戦目は、4歳400万下のあざみ賞（中京芝1800m 曇/重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で加用正騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず9着に敗れた。

7月1日、中1週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた3戦目は、4歳400万下（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（2戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアツムテキに1馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

9月10日、中9週で迎えた4戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の新涼特別（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（3戦2勝）。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のサツキオアシスをクビ差振り切って3勝目を獲得した。

9月24日、中1週で迎えた5戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で加用正騎手（4戦3勝）。14頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず14着に敗れた。

10月8日、中1週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の太秦ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で加用正騎手（5戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、伸びてきたイチアヤヒデ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月4日、中3週で迎えた7戦目は、栗東トレーニングセンター開設20周年記念（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で加用正騎手（6戦3勝）。13頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

12月3日、中3週で迎えた8戦目は、G3のウインターステークス（中京ダート2200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で加用正騎手（7戦3勝）。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。主導権を奪い、非常に緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るマルトラックを強烈な末脚で半馬身差し切って重賞ウィナーの称号を手中に収めた。

4歳（1990年）

1月15日、中5週で迎えた9戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で加用正騎手（8戦4勝）。12頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では速い脚を使えず8着に敗れた。

2月17日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた10戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は10戦連続で加用正騎手（9戦4勝）。15頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が悪くなり13着に終わった。

3月17日、中3週で迎えた11戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は11戦連続で加用正騎手（10戦4勝）。12頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が悪くなり10着に終わった。

4月11日、中3週で迎えた12戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で加用正騎手（11戦4勝）。13頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。11着に終わった。

4月21日、中0週で迎えた13戦目は、栗東ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で加用正騎手（12戦4勝）。16頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

5月20日、中3週で迎えた14戦目は、岡潤一郎騎手を鞍上に迎えて、摩耶ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。12頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では末脚を伸ばせず10着に終わった。

12月16日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた15戦目は、G3のウインターステークス（中京ダート2300m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（13戦4勝）。15頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではいい脚を見せられず12着に終わった。

5歳（1991年）

1月15日、中3週で迎えた16戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（14戦4勝）。10頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では末脚がパッとせず7着に終わった。

1月27日、中1週で迎えた17戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、銀嶺ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

2月16日、中2週で迎えた18戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 曇/重）に54kgの軽斤量で出走。14頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では切れる脚を使えず9着に終わった。

3月16日、中3週で迎えた19戦目は、プロキオンステークス（中京ダート1700m 雨/重）に出走。鞍上は加用正騎手（15戦4勝）。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

4月20日、中4週で迎えた20戦目は、栗東ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（16戦4勝）。11頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では決め手に欠いて7着に終わった。

5月19日、中3週で迎えた21戦目は、雅ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（17戦4勝）。6頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。果敢に端をきり、非常に緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず3着に敗れた。

6月29日、中5週で迎えた22戦目は、東海ステークス（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（18戦4勝）。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。端を奪い、緩やかなペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず4着に沈んだ。

7月21日、中2週で迎えた23戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの小倉競馬場開設60周年記念（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。8頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて、最後は2着のヘラクレスを半馬身振り切って久々に勝利を挙げた。

10月10日、約2か月半の間隔を開けて迎えた24戦目は、ブリーダーズゴールドカップ（札幌(地)ダート2400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。8着に敗れた。

11月9日、中3週で迎えた25戦目は、アンドロメダステークス（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は加用正騎手（19戦4勝）。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい9着に敗れた。

6歳（1992年）

2月4日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた26戦目は、戸部尚実騎手を鞍上に迎えて、アメジスト特別（名古屋ダート1900m 晴/重）に出走。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。最後は、2着のコウヨウカピタンに2馬身の差をつけて6勝目を収める

3月3日、中3週で迎えた27戦目は、圓田修騎手を鞍上に迎えて、ブラッドストーン特別（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。最後は、2着のファーストプレイスに1馬身半の差をつけて7勝目を収める

3月20日、中1週で迎えた28戦目は、名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で圓田修騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。10着に敗れた。

9月4日、約5か月半の休養明けで迎えた29戦目は、サファイヤ特別（名古屋ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は戸部尚実騎手（1戦1勝）。6頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。最後は、2着のカズノタンポポをアタマ差制して休養明け初戦をモノにした。

9月23日、中2週で迎えた30戦目は、ゴールド争覇（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸部尚実騎手（2戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のカズノタンポポをクビ差制して勝利を手に入れた。

11月3日、中5週で迎えた31戦目は、東海菊花賞（名古屋ダート2400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で戸部尚実騎手（3戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。6着に敗れた。

11月23日、中2週で迎えた32戦目は、全日本サラブレッドカップ（笠松ダート2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で戸部尚実騎手（4戦3勝）。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。3着に終わった。

12月30日、中4週で迎えた33戦目は、東海ゴールドカップ（笠松ダート2500m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で戸部尚実騎手（5戦3勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。3着に終わった。

7歳（1993年）

1月20日、中2週で迎えた34戦目は、ウインターハンデ（名古屋ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で戸部尚実騎手（6戦3勝）。6頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のナナヨーオリオンに5馬身の差をつけて10勝目を達成した。

2月11日、中2週で迎えた35戦目は、川崎記念（川崎ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で戸部尚実騎手（7戦4勝）。12頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。10着に終わった。

3月17日、中4週で迎えた36戦目は、名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で戸部尚実騎手（8戦4勝）。9頭立ての6番人気で大外9番ゲートからスタート。3着を確保した。

5月4日、中6週で迎えた37戦目は、東海桜花賞（名古屋ダート2500m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で戸部尚実騎手（9戦4勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。8着に敗れた。

5月28日、中2週で迎えた38戦目は、エメラルド特別（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で戸部尚実騎手（10戦4勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のドラマチックに半馬身の差をつけて制した。

9月23日、約4か月の休養明けで迎えた39戦目は、ゴールド争覇（名古屋ダート1900m 小雨/不良）に出走。鞍上は11戦連続で戸部尚実騎手（11戦5勝）。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。11着に敗れた。

10月18日、中3週で迎えた40戦目は、オパール特別（名古屋ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で戸部尚実騎手（12戦5勝）。6頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。3着に終わった。

11月3日、中1週で迎えた41戦目は、東海菊花賞（名古屋ダート2500m 晴/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で戸部尚実騎手（13戦5勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。5着に終わった。

11月16日、中1週で迎えた42戦目は、東海キング（名古屋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で戸部尚実騎手（14戦5勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。8着に敗れた。

8歳（1994年）

4月13日、約5か月の休養明けで迎えた43戦目は、ダイヤモンドカップ（名古屋ダート1900m 晴/稍重）に出走。鞍上は15戦連続で戸部尚実騎手（15戦5勝）。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。9着に終わった。

4月29日、中1週で迎えた44戦目は、スプリング争覇（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は16戦連続で戸部尚実騎手（16戦5勝）。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、勝ったフエートグリンから1馬身差の2着に敗北した。

5月23日、中2週で迎えた45戦目は、東海クラウン（笠松ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で戸部尚実騎手（17戦5勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。6着に敗れた。

6月15日、中2週で迎えた46戦目は、パール特別（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は18戦連続で戸部尚実騎手（18戦5勝）。11頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。8着に終わった。

6月29日、中1週で迎えた47戦目は、宇都英樹騎手を鞍上に迎えて、マイル争覇（名古屋ダート1600m 曇/良）に出走。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。3着を確保した。

7月31日、中4週で迎えた48戦目は、サマーカップ（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は戸部尚実騎手（19戦5勝）。9頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。3着を確保した。

8月26日、中3週で迎えた49戦目は、サードニクス特別（名古屋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸部尚実騎手（20戦5勝）。8頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。3着に終わった。

9月7日、中1週で迎えた50戦目は、サファイヤ特別（名古屋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は宇都英樹騎手（1戦0勝）。8頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。5着に終わった。