ワコーチカコ（1990年生、母シバスキー）

ワコーチカコ（1990年4月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のリヴリア（当時8歳）と交配したシバスキーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は野島牧場。戦績は、中央平地20戦9勝2着4回。1995年の京都記念(G2)に勝利した他、1995年の金杯(ハンデG3)を制するなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1992年）

9月5日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（函館芝1000m 小雨/不良）に出走。馬体重は474kg。11頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

9月19日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（函館芝1000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、勝ったケイエスカプリースをクビ差捉え切れず2着に甘んじた。

10月18日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鬼脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のシルキークインに4馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

11月7日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳500万下のきんせんか賞（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、伸びてきたスエヒロジョウオー決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

12月5日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のマーベラスクラウンに1馬身3/4の差をつけて優勝

3歳（1993年）

5月2日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg絞って迎えた6戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

5月23日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で大外18番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず9着に敗れた。

6月13日、中2週で迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの白百合ステークス（阪神芝2000m 雨/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナに立ち、リードを2馬身以上保って、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、ミスズシンザンに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

7月11日、中3週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のやまゆりステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のキョウワアリシバに2馬身の差をつけて3勝目を手に入れた。

4歳（1994年）

1月30日、約7か月の休み明けで迎えた10戦目は、白嶺ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、5着に終わった。

4月3日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、ハンデ戦の船橋ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のヒシアリダーをアタマ差振り切って4勝目をマークした。

5月1日、中3週で迎えた12戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、メトロポリタンステークス（東京芝2300m 曇/良）に出走。10頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず4着に終わった。

6月11日、中5週で迎えた13戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（4戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るキョウエイキーマンを交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を手中に収めた。

7月30日、中6週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた14戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、道新杯（札幌芝1800m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のアラタマワンダーに2馬身半の差をつけて6勝目を手にした。

8月21日、中2週で迎えた15戦目は、G3の函館記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るタイキブリザードを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて3連勝で重賞2勝目をマークした。

9月11日、中2週で迎えた16戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では上々の伸びを見せたが、伸びてきたツルマルガール決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

10月30日、中6週で迎えた17戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（3戦2勝）。13頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い脚を使えず12着に終わった。

12月18日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

5歳（1995年）

1月5日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアグネスパレードを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルをゲットした。

2月12日、中4週で迎えた20戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではきっちりと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のナイスネイチャに1馬身1/4の差をつけて4つ目の重賞タイトルをつかんだ。