カネツクロス（1991年生、母マウントソブリン）

カネツクロス（1991年3月18日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のタマモクロス（当時7歳）と交配したマウントソブリンが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（株）カネツ牧場。戦績は、中央平地28戦9勝2着4回。1996年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)に勝利した他、1995年の鳴尾記念(ハンデG2)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

ローレルクラブにて総額3,800万円（5万×760口）で一口馬主が募集された。

西塚安夫厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1994年）

1月31日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は470kg。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

2月14日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（東京ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったタイキブリザードに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

3月13日、中3週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（2戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のピュアローズに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

5月29日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のカミノシンゲキに2馬身半の差をつけて2勝目を奪取した。

6月26日、中3週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、4歳900万下のしゃくなげステークス（福島芝1700m 雨/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月10日、中1週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のさくらんぼステークス（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を奪い、少々速いペースで一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はバタバタになってしまい9着に敗れた。

12月3日、約5か月の休み明けで迎えた7戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（中山ダート1800m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず4着に敗れた。

12月24日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の霞ケ浦特別（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったキャンドルタイムにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

4歳（1995年）

1月21日、中3週で迎えた9戦目は、5歳以上900万下の頌春賞（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（2戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキルトフォーユーに5馬身の差をつけて断然人気に応えた。

2月25日、中4週で迎えた10戦目は、内外タイムス杯（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で的場均騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、勝ったマイネルバロンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

4月8日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦の春風ステークス（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（4戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のキャンドルタイムをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

4月30日、中2週で迎えた12戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2300m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で的場均騎手（5戦2勝）。8頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のナカミアンデスに5馬身の差をつけて優勝

6月10日、中5週で迎えた13戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で的場均騎手（6戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のスガノオージをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

10月8日、約4か月の休養明けで迎えた14戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は8戦連続で的場均騎手（7戦4勝）。14頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず10着に敗れた。

11月5日、中3週で迎えた15戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大原ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。8頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて、最後は2着のヤマニンリコールをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

12月9日、中4週で迎えた16戦目は、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は的場均騎手（8戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて、最後は2着のスギノブルボンを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

5歳（1996年）

1月21日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（東京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（9戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、後続との差を2馬身以上キープして、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のダンスパートナーに2馬身の差をつけて3連勝で3つ目の重賞タイトルをゲットした。

3月17日、中7週で迎えた18戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（10戦6勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、ホッカイルソーにクビ差交わされて2着に甘んじた。

7月7日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で的場均騎手（11戦6勝）。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい6着に敗れた。

10月6日、約3か月の休養明けで迎えた20戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（12戦6勝）。12頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着を確保した。

10月27日、中2週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で的場均騎手（13戦6勝）。17頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり11着に敗れた。

11月24日、中3週で迎えた22戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で的場均騎手（14戦6勝）。15頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。主導権を握り、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず14着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で的場均騎手（15戦6勝）。14頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

6歳（1997年）

1月19日、中3週で迎えた24戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で的場均騎手（16戦6勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。前に出て、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり6着に敗れた。

2月16日、中3週で迎えた25戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は10戦連続で的場均騎手（17戦6勝）。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では鋭い脚を使えず13着に敗れた。

11月16日、約9か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた26戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で的場均騎手（18戦6勝）。18頭立ての18番人気で16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず17着に終わった。

12月7日、中2週で迎えた27戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が鈍り16着に敗れた。

12月21日、中1週で迎えた28戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（19戦6勝）。16頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。端に立つ形となり、スローペースで馬群を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず16着に終わった。