バンブーメモリー（1985年生、母マドンナバンブー）

バンブーメモリー（1985年5月14日）は、日本の競走馬、種牡馬。1989年にJRA賞最優秀スプリンター、1990年にJRA賞最優秀スプリンターを受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のモーニングフローリツク（当時10歳）と交配したマドンナバンブーが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）バンブー牧場。戦績は、中央平地39戦8勝2着7回。1990年のスプリンターズステークス(G1)に勝利した他、1989年の安田記念(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

武邦彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1987年）

11月14日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は488kg。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、激烈なハイペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では見せ場を作れず5着に敗れた。

11月28日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、マルブツモーゼスに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

12月27日、中3週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のチヨノレディーに4馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（1988年）

1月9日、中1週で迎えた4戦目は、4歳400万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では卓抜な伸びを見せたが、勝ったナルエースにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

1月16日、連闘で迎えた5戦目は、4歳400万下の白梅賞（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

2月6日、中2週で迎えた6戦目は、4歳400万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、オテンバギャルにクビ差交わされて2着に甘んじた。

3月6日、中3週で迎えた7戦目は、4歳400万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、圧倒的な末脚を炸裂させて、最後は2着のジョーエスペランスに1馬身3/4の差をつけて2勝目を手にした。

11月6日、約8か月の休養明けで迎えた8戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の天王山特別（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を繰り出し、3着に入った。

11月27日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、松永昌博騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の桃山特別（京都ダート1400m 曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のダンシングサムを半馬身振り切って3勝目を挙げた。

12月10日、中1週で迎えた10戦目は、4歳以上1400万下のポートアイランドステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず5着に敗れた。

12月25日、中1週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下のサンタクロースハンデキャップ（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（2戦1勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では末脚が振るわず14着に敗れた。

4歳（1989年）

1月13日、中2週で迎えた12戦目は、5歳以上1400万下の門松ステークス（京都ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で松永昌博騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

1月28日、中1週で迎えた13戦目は、5歳以上1400万下の羅生門ステークス（京都ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で松永昌博騎手（4戦1勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

2月12日、中1週で迎えた14戦目は、5歳以上1400万下の橿原ステークス（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦2勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3月5日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で5歳以上1400万下の鳴門ステークス（阪神ダート1800m 晴/重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（8戦2勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して8番手で通過。直線では末脚を伸ばせず12着に敗れた。

4月8日、中4週で迎えた16戦目は、5歳以上1400万下の道頓堀ステークス（阪神芝1600m 小雨/不良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（9戦2勝）。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒシノスープラに5馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

5月6日、中3週で迎えた17戦目は、シルクロードステークス（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（5戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では電光石火の末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月14日、連闘で迎えた18戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のダイゴウシュールに1馬身半の差をつけて上半期マイル王の座を獲得した。

6月11日、中3週で迎えた19戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（6戦1勝）。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、5着に終わった。

7月9日、中3週で迎えた20戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（7戦1勝）。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったメジロアルダンに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

10月29日、約3か月半の休み明けで迎えた21戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（8戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のイーグルシャトーに3馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

11月19日、中2週で迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（10戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったオグリキャップにねじ伏せられてハナ差の2着に甘んじた。

11月26日、連闘で迎えた23戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（9戦2勝）。15頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では全く伸びず13着に終わった。

5歳（1990年）

4月22日、約5か月の休養明けで迎えた24戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 小雨/重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は武豊騎手（11戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

5月13日、中2週で迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり6着に敗れた。

6月10日、中3週で迎えた26戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（10戦2勝）。10頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく6着に終わった。

6月24日、中1週で迎えた27戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（12戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したパッシングショットを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

7月8日、中1週で迎えた28戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（13戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシンウインドを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

10月7日、約3か月の休み明けで迎えた29戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は河内洋騎手（2戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く5着に敗れた。

10月28日、中2週で迎えた30戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（14戦4勝）。18頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月18日、中2週で迎えた31戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（15戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では物凄い伸び脚を見せたが、勝ったパッシングショットにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

12月16日、中3週で迎えた32戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（16戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のルイテイトに1馬身半の差をつけて秋のスプリント王の座を獲得した。

6歳（1991年）

4月21日、約4か月の休養明けで迎えた33戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（17戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では出色の末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月12日、中2週で迎えた34戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（18戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

6月9日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた35戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では見せ場を作れず10着に敗れた。

6月23日、中1週で迎えた36戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 雨/不良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は武豊騎手（19戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では末脚が冴えず9着に敗れた。

10月6日、約3か月半の休養明けで迎えた37戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は松永昌博騎手（11戦2勝）。13頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では全く伸びず6着に終わった。

10月26日、中2週で迎えた38戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は武豊騎手（20戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた39戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後はバタバタになってしまい8着に敗れた。