イズジョーノキセキ（2017年生、母キングダンサー）

イズジョーノキセキ（2017年2月16日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「馬主名より+人名より+奇跡」。毛色は鹿毛。種牡馬のエピファネイア（当時7歳）と交配したキングダンサーが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は沖田哲夫。2022年の府中牝馬ステークス(牝G2)に勝利した他、2022年の有馬記念(G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

石坂公一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

6月30日、デビュー戦は森裕太朗騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中京芝1600m 雨/重）に出走。馬体重は436kg。11頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず6着に終わった。

9月8日、中9週で迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳未勝利（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で大外12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るマドルガーダを途轍もない末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月29日、中2週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた3戦目は、牝馬限定2歳1勝クラスのサフラン賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。9頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく5着に敗れた。

11月17日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた4戦目は、牝馬限定2歳1勝クラスの赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

3歳（2020年）

3月7日、約3か月半の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では非凡な末脚を披露し、4着に入り込んだ。

4月12日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（4戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったウインマイティーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

5月16日、中4週で迎えた7戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスのあずさ賞（京都芝2000m 雨/重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では伸びあぐねて4着に敗れた。

7月12日、中7週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したターキッシュパレスにハナ差届かず2着に甘んじた。

11月7日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた9戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（5戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエアロロノアに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

11月29日、中2週で迎えた10戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上2勝クラス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4歳（2021年）

2月14日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上2勝クラスの太宰府特別（小倉芝1800m 小雨/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のレッドルーヴルを半馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

3月7日、中2週で迎えた12戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上3勝クラスのうずしおステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月24日、中6週で迎えた13戦目は、4歳以上3勝クラスの京橋ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（6戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では卓出した伸び脚で猛追したが、抜け出したプライドランドにハナ差届かず2着に甘んじた。

6月20日、中7週で迎えた14戦目は、西村淳也騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

10月17日、約4か月の休み明けで迎えた15戦目は、3歳以上3勝クラスの西宮ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（7戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で猛進したが、勝ったジェラルディーナにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

11月14日、中3週で迎えた16戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

5歳（2022年）

2月13日、約3か月の休養明けで迎えた17戦目は、牝馬限定の4歳以上3勝クラスの初音ステークス（東京芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（8戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、5着に終わった。

3月12日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの飛鳥ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（9戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月23日、中5週で迎えた19戦目は、4歳以上3勝クラスの難波ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず7着に敗れた。

6月18日、中7週で迎えた20戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のノースザワールドをクビ差振り切って久方ぶりに勝ち星を挙げた。

10月15日、約4か月の休み明けで迎えた21戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（10戦2勝）。15頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のソダシをアタマ差振り切って重賞ウィナーの称号を手に入れた。

11月13日、中3週で迎えた22戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。18頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず10着に終わった。

12月25日、中5週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（11戦3勝）。16頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

6歳（2023年）

4月8日、約3か月半の休養明けで迎えた24戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（12戦3勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後はタレてしまい10着に敗れた。

5月14日、中4週で迎えた25戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（13戦3勝）。16頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。最後は脚色が鈍り15着に終わった。

7月30日、約2か月半の間隔を開けて迎えた26戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（14戦3勝）。14頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

8月20日、中2週で迎えた27戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（15戦3勝）。15頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には割り込めず7着に終わった。

10月14日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた28戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岩田康誠騎手（16戦3勝）。13頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではいいところがなく9着に終わった。

11月12日、中3週で迎えた29戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で岩田康誠騎手（17戦3勝）。15頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に終わった。

12月2日、中2週で迎えた30戦目は、G3のチャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で岩田康誠騎手（18戦3勝）。13頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

2023年12月8日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。