タイセイビジョン（2017年生、母ソムニア）

タイセイビジョン（2017年2月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+先見の明」。毛色は栗毛。種牡馬のタートルボウル（当時15歳）と交配したソムニアが11歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年の朝日杯フューチュリティステークス(G1)で2着に入った他、2019年の京王杯2歳ステークス(G2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、田中成奉によって1,944万円で落札された。

西村真幸厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

6月2日、デビュー戦は石橋脩騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は454kg。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のレッドブロンクスに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

7月21日、中6週で迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で急追したが、抜け出したビアンフェを差し切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

11月2日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るビアンフェを異次元の末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて重賞初制覇を遂げる

12月15日、中5週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったサリオスに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2020年）

4月18日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は石橋脩騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のギルデッドミラーに2馬身の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

5月10日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた6戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

10月24日、約5か月半の休み明けで迎えた7戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で石橋脩騎手（3戦2勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。

11月22日、中3週で迎えた8戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で石橋脩騎手（4戦2勝）。17頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線では伸びを欠き14着に終わった。

4歳（2021年）

1月5日、中5週で馬体重を前走から22kg増やして迎えた9戦目は、ハンデG3のスポーツニッポン賞京都金杯（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で石橋脩騎手（5戦2勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、4着に入った。

5月15日、約4か月半の休み明けで迎えた10戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず12着に敗れた。

7月4日、中6週で迎えた11戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のCBC賞（小倉芝1200m 曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

9月12日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた12戦目は、G2の産経賞セントウルステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（6戦2勝）。17頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に敗れた。

10月3日、中2週で迎えた13戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず12着に終わった。

11月28日、中7週で迎えた14戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではものすごい伸び脚を見せたが、勝ったエイティーンガールにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

12月25日、中3週で迎えた15戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出し、4着に入り込んだ。

5歳（2022年）

2月27日、中8週で迎えた16戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず8着に敗れた。

4月10日、中5週で迎えた17戦目は、菅原明良騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの春雷ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、勝ったヴェントヴォーチェに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

7月3日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、ハンデG3のCBC賞（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。17頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で急追したが、逃げるテイエムスパーダを差し切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

8月21日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（2戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したボンボヤージを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月2日、中5週で迎えた20戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず13着に敗れた。

11月27日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた21戦目は、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では見所を作れず14着に敗れた。

2023年1月31日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。