アグネスラズベリ（2001年生、母アグネスミネルバ）

アグネスラズベリ（2001年4月20日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋ラズベリー」。毛色は栗毛。種牡馬のエアジハード（当時6歳）と交配したアグネスミネルバが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地27戦7勝2着5回、地方1戦1勝。2007年の函館スプリントステークス(G3)に勝利した他、2007年の阪神牝馬ステークス(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

西浦勝一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

10月18日、デビュー戦は本田優騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。18頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったスイープトウショウにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

3歳（2004年）

12月19日、約14か月半の休み明けで迎えた2戦目は、3歳以上500万下（中京ダート1700m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で本田優騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が衰えて15着に敗れた。

4歳（2005年）

2月9日、中6週で迎えた3戦目は、田中学騎手を鞍上に迎えて、4歳以上C5-1（園田ダート1400m 晴/稍重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のチキチキブンに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

9月10日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、3歳以上500万下の礼文特別（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は本田優騎手（2戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、勝ったブリリアントグレイにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

9月24日、中1週で迎えた5戦目は、3歳以上500万下の手稲山特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（3戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のオースミグラスワンに1馬身3/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

10月22日、中3週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた6戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の会津特別（福島芝1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、最後はワンダーリッジと並んで5着同着となった。

11月12日、中2週で迎えた7戦目は、3歳以上500万下（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は本田優騎手（4戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のサイキョウワールドに1馬身の差をつけて3勝目をつかんだ。

11月27日、中1週で迎えた8戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったルタンティールにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

12月10日、中1週で迎えた9戦目は、3歳以上500万下の志摩特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（5戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線に入ると、前で粘るメイショウリオンを目の覚めるような末脚でクビ差だけ差し切って4勝目を手にした。

5歳（2006年）

3月25日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の知立特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のマルブツブリザードに1馬身1/4の差をつけて5勝目を収める

4月9日、中1週で迎えた11戦目は、4歳以上1000万下の千種川特別（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（6戦3勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエムオーウイナーに1馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

4月29日、中2週で迎えた12戦目は、4歳以上1600万下の洛陽ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（7戦4勝）。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のマルカジークをクビ差振り切って破竹の4連勝を決めた。

5月14日、中1週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で本田優騎手（8戦5勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

6月11日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で本田優騎手（9戦5勝）。17頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず8着に敗れた。

10月28日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた15戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で本田優騎手（10戦5勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月19日、中2週で迎えた16戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。18頭立ての13番人気で17番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して11番手で通過。直線では伸びが劣勢になり15着に終わった。

6歳（2007年）

1月13日、中7週で迎えた17戦目は、淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（11戦5勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

1月28日、中1週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（12戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

4月7日、中9週で迎えた19戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したジョリーダンスを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着となった。

5月13日、中4週で迎えた20戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（2戦0勝）。18頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず11着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（3戦0勝）。18頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

7月1日、中2週で迎えた22戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るサープラスシンガーをクビ差だけ差し切って念願の重賞初制覇を果たした。

8月26日、中7週で迎えた23戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（5戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したクーヴェルチュールに半馬身届かず2着に敗北した。

9月9日、中1週で馬体重を前走から20kg減らして迎えた24戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

9月30日、中2週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた25戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（7戦1勝）。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず13着に終わった。

12月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた26戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で角田晃一騎手（8戦1勝）。18頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚が冴えず9着に終わった。

7歳（2008年）

2月10日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた27戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で角田晃一騎手（9戦1勝）。16頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では脚が残っておらず13着に終わった。

3月2日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた28戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で角田晃一騎手（10戦1勝）。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず10着に終わった。