ダンスインザムード（2001年生、母ダンシングキイ）

ダンスインザムード（2001年4月10日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「暗闇の中でダンス（ムード音楽）」。2004年にJRA賞最優秀3歳牝馬、2006年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は青鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したダンシングキイが19歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦5勝2着5回、海外4戦1勝。2006年のヴィクトリアマイル(牝G1)に勝利した他、2004年の天皇賞（秋）(G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額6,000万円（150万×40口）で一口馬主が募集された。

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2003年）

12月20日、デビュー戦はO.ペリエ騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は452kg。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のジョリーダンスに6馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（2004年）

1月25日、中4週で迎えた2戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の若竹賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るツィンクルヴェールを強烈な末脚で3/4馬身差し切って断トツ人気に応えた。

3月20日、中7週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 雨/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪脚を爆発させて、最後は2着のヤマニンアラバスタに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月11日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のアズマサンダースに2馬身の差をつけて桜の女王の座を獲得した。

5月23日、中5週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

7月3日、牝馬限定3歳G1のアメリカンオークス（アメリカ合衆国・ハリウッドパーク芝2012m）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、勝ったティッカーテープから1馬身差の2着に敗北した。

10月17日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

10月31日、中1週で迎えた8戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。17頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったゼンノロブロイにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

11月21日、中2週で迎えた9戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、勝ったデュランダルにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

12月12日、G1の香港カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。13着に敗れた。

4歳（2005年）

5月15日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず9着に敗れた。

6月5日、中2週で迎えた12戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でK.デザーモ騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚が止まってしまい18着に敗れた。

8月14日、中9週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り8着に敗れた。

8月21日、連闘で迎えた14戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 雨/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚が止まってしまい12着に敗れた。

10月16日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。17頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず8着に敗れた。

10月30日、中1週で迎えた16戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入り込んだ。

11月20日、中2週で迎えた17戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村宏司騎手（2戦0勝）。17頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では賦性の闘志でゴールまで頑張り、4着に入った。

5歳（2006年）

4月15日、約5か月の休み明けで迎えた18戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、抜け出したダイワメジャーを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

5月14日、中3週で迎えた19戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は北村宏司騎手（3戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、強烈な末脚を爆発させて、最後は2着のエアメサイアに1馬身1/4の差をつけてマイル女王の称号を獲得した。

6月4日、中2週で迎えた20戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（4戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、5着に終わった。

7月1日、V.エスピノーザ騎手を鞍上に迎えて、8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。最後は、2着のSweet Talkerに1馬身3/4の差をつけて同レース2勝目を挙げた。

10月8日、約3か月半の休み明けで迎えた22戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（5戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで敢闘したが、抜け出したダイワメジャーにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月29日、中2週で迎えた23戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（6戦1勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた24戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、抜け出したダイワメジャーにクビ差届かず2着に惜敗した。

12月10日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（7戦2勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。12着に敗れた。