ヴァンセンヌ（2009年生、母フラワーパーク）

ヴァンセンヌ（2009年4月11日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「花の展示会で知られるパリ郊外の森名」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時7歳）と交配したフラワーパークが18歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地16戦6勝2着3回。2015年の安田記念(G1)で2着に入った他、2015年の京王杯スプリングカップ(G2)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額5,000万円（125万×40口）で一口馬主が募集された。

松永幹夫厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2012年）

4月15日、デビュー戦は高倉稜騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は488kg。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のマルケサスに1馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

5月5日、中2週で迎えた2戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての6番人気で大外13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが鈍く12着に敗れた。

12月15日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、3歳以上500万下の鳳来寺山特別（中京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は高倉稜騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら13番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず12着に敗れた。

4歳（2013年）

2月2日、中6週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスマッシュスマイルをクビ差振り切って2勝目を手中に収めた。

2月17日、中1週で迎えた5戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の木津川特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に敗れた。

3月3日、中1週で迎えた6戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。

5歳（2014年）

10月5日、約19か月半の休み明けで迎えた7戦目は、小崎綾也騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神芝1800m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で驀進したが、伸びてきたセウアズール決め手に屈してクビ差の2着となった。

10月26日、中2週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下の小峰城特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で小崎綾也騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で粘り続けて、最後は2着のタルトオポムに2馬身の差をつけて久しぶりに美酒を浴びた。

11月29日、中4週で迎えた9戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の2014エクセレントジョッキーズトロフィー（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線に入ると、前で粘るアメリカンダイナーを驚異的な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて4勝目を掴み取った。

12月21日、中2週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の元町ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では不撓の気力でしぶとく粘り込んで、最後は2着のダローネガをクビ差振り切って5勝目を収める

6歳（2015年）

2月8日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた11戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアルフレードをクビ差振り切って4連勝で初の重賞タイトルをつかんだ。

5月16日、約3か月の休み明けで迎えた12戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したサクラゴスペルにアタマ差届かず2着に甘んじた。

6月7日、中2週で迎えた13戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦3勝）。17頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したモーリスにクビ差届かず2着に惜敗した。

10月11日、約4か月の休養明けで迎えた14戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は力尽きて9着に敗れた。

11月1日、中2週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後はタレてしまい18着に終わった。

11月22日、中2週で迎えた16戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では今一つ伸び切れず14着に敗れた。