アツムテキ（1986年生、母ケイツナミ）

アツムテキ（1986年5月21日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のヤマニンスキー（当時11歳）と交配したケイツナミが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（株）下河辺牧場。戦績は、中央平地27戦3勝2着4回、中央障害18戦5勝2着2回。1992年の京都大障害（春）(重賞)に勝利した他、1990年の小倉障害ステークス(障害4歳以上オープン)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

浅見国一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

10月8日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1400m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。馬体重は478kg。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では伸びあぐねて12着に敗れた。

10月22日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のユウアイティーを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

11月20日、中3週で迎えた3戦目は、3歳400万下のかえで賞（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったシンノーブルに詰め切れず、3馬身半差の2着となった。

3歳（1989年）

2月4日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、4歳400万下の飛梅賞（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。10頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚が冴えず4着に敗れた。

3月18日、中5週で迎えた5戦目は、久保敏文騎手を鞍上に迎えて、4歳400万下の沈丁花賞（中京ダート1700m 晴/良）に出走。9頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず4着に終わった。

4月8日、中2週で迎えた6戦目は、4歳400万下の君子蘭賞（阪神ダート1800m 小雨/不良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。8頭立ての3番人気で大外8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい最後はエンペラーサンと並んで5着同着となった。

5月13日、中4週で迎えた7戦目は、4歳400万下のあやめ賞（京都芝2200m 外回り曇/重）に出走。鞍上は久保敏文騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず15着に終わった。

6月17日、中4週で迎えた8戦目は、4歳400万下（中京ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦1勝）。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったキョウエイスワットに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

7月1日、中1週で迎えた9戦目は、4歳400万下（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（6戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったマルブツスピーリアに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

7月8日、連闘で迎えた10戦目は、4歳400万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（7戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったベストセーリングに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

8月12日、中4週で迎えた11戦目は、4歳以上400万下の指宿特別（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（8戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

8月27日、中1週で迎えた12戦目は、4歳以上400万下の唐津特別（小倉ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（9戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアグネスカノーバを驚異的な末脚で交わし去り、最後は5馬身の差をつけて2勝目を獲得した。

9月10日、中1週で迎えた13戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の新涼特別（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入った。

9月30日、中2週で迎えた14戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。15頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月15日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の愛宕特別（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（10戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では稲妻のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月5日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上900万下の天王山特別（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（11戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のウインベンチャーに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

11月25日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の花園ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（12戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、3着に終わった。

12月10日、中1週で迎えた18戦目は、4歳以上1400万下の阪神競馬場開設40周年記念（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（13戦3勝）。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に敗れた。

12月24日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下のサンタクロースハンデキャップ（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は村本善之騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に敗れた。

4歳（1990年）

1月6日、中1週で迎えた20戦目は、門松ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（14戦3勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では決め手に欠いて6着に敗れた。

1月15日、連闘で迎えた21戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（15戦3勝）。12頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

3月4日、中6週で迎えた22戦目は、岡潤一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の鳴門ステークス（阪神ダート1800m 晴/重）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず10着に終わった。

3月31日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデ戦のなにわステークス（阪神芝2000m 雨/重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦0勝）。12頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には割り込めず8着に終わった。

4月22日、中2週で迎えた24戦目は、酒井浩騎手を鞍上に迎えて、障害5歳以上未勝利（京都障害芝→ダート3000m 曇）に出走。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。最後は、勝ったマルカレットボーイから3馬身半差の2着となった。

5月6日、中1週で迎えた25戦目は、障害5歳以上未勝利（京都障害芝→ダート3000m 晴）に出走。鞍上は2戦連続で酒井浩騎手（1戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。3着に終わった。

5月20日、中1週で迎えた26戦目は、障害4歳以上未勝利（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。鞍上は3戦連続で酒井浩騎手（2戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。3着に終わった。

6月3日、中1週で迎えた27戦目は、出津孝一騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のトウショウユードラに6馬身の差をつけて4勝目を収める

6月17日、中1週で迎えた28戦目は、障害4歳以上400万下（中京障害芝2800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で出津孝一騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。最後は、勝ったキタノオーシャンから1馬身3/4差の2着となった。

7月1日、中1週で迎えた29戦目は、障害4歳以上オープン（中京障害芝2800m 曇/不良）に出走。鞍上は酒井浩騎手（3戦0勝）。8頭立ての3番人気で大外8番ゲートからスタート。6着に敗れた。

7月21日、中2週で迎えた30戦目は、小倉障害ステークス（小倉障害芝2950m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井浩騎手（4戦0勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。最後は、2着のカンパリーホープをアタマ差制して5勝目を手にした。

8月18日、中3週で迎えた31戦目は、障害4歳以上オープン（小倉障害芝2950m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で酒井浩騎手（5戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。4着に敗れた。

9月15日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた32戦目は、ハンデ重賞の中京障害ステークス（中京障害芝3600m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で酒井浩騎手（6戦1勝）。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。9着に終わった。

10月6日、中2週で迎えた33戦目は、障害4歳以上オープン（京都障害芝→ダート3290m 曇）に出走。鞍上は5戦連続で酒井浩騎手（7戦1勝）。8頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。3着に入り込んだ。

5歳（1991年）

2月10日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた34戦目は、障害5歳以上オープン（京都障害芝→ダート3290m 雨）に出走。鞍上は6戦連続で酒井浩騎手（8戦1勝）。8頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。最後は、2着のポットキャップテンに1馬身3/4の差をつけて久々の一戦を制した。

7月20日、約5か月半の休み明けで迎えた35戦目は、小倉障害ステークス（小倉障害芝2950m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で酒井浩騎手（9戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。3着に終わった。

8月17日、中3週で迎えた36戦目は、星野忍騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上オープン（新潟障害芝2800m 外→内晴/良）に出走。5頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のディビーグローに1馬身半の差をつけて順当に勝利した。

9月22日、中4週で迎えた37戦目は、障害4歳以上オープン（中山障害芝→ダート3200m 曇）に出走。鞍上は酒井浩騎手（10戦2勝）。6頭立ての2番人気で6番ゲートからスタート。4着に敗れた。

10月19日、中3週で迎えた38戦目は、ハンデ重賞の東京障害特別（秋）（東京障害芝3300m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で酒井浩騎手（11戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。競走中止となった。

11月9日、中2週で迎えた39戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、アンドロメダステークス（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず7着に終わった。

12月7日、中3週で迎えた40戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に51kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい5着に終わった。

6歳（1992年）

1月12日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた41戦目は、障害5歳以上オープン（京都障害芝→ダート3290m 晴）に出走。鞍上は酒井浩騎手（12戦2勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。3着に終わった。

2月3日、中2週で迎えた42戦目は、東信二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 曇/稍重）に51kgの軽斤量で出走。15頭立ての14番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず6着に終わった。

2月22日、中2週で迎えた43戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で東信二騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず6着に終わった。

3月14日、中2週で迎えた44戦目は、ハンデ重賞の阪神障害ステークス（春）（阪神障害芝3150m 晴/良）に出走。鞍上は酒井浩騎手（13戦2勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。6着に敗れた。

5月9日、中7週で迎えた45戦目は、重賞の京都大障害（春）（京都障害芝3270m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で酒井浩騎手（14戦2勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。最後は、2着のロングアポロンに約17馬身の大差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。