ピアレスクラウン（1989年生、母メイワグレース）

ピアレスクラウン（1989年4月3日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のカツラギエース（当時9歳）と交配したメイワグレースが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）明和牧場。戦績は、中央平地26戦7勝2着3回。1992年の共同通信杯4歳ステークス(G3)で3着に入った他、1996年の葉月ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

谷原義明厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1991年）

12月7日、デビュー戦は柏崎正次騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は506kg。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったタガジョーアレスにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

12月21日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柏崎正次騎手（1戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、壮絶なハイペースで集団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のグットマキシマムに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1992年）

1月19日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、4歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柏崎正次騎手（2戦1勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ハナに立ち、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のニッポクフブキに5馬身の差をつけて2勝目をマークした。

2月16日、中3週で迎えた4戦目は、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で柏崎正次騎手（3戦2勝）。11頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月8日、中2週で迎えた5戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい7着に敗れた。

5歳（1994年）

12月17日、約34か月の休み明けで馬体重を前走から42kg増やして迎えた6戦目は、東信二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚が止まってしまい11着に敗れた。

6歳（1995年）

1月8日、中2週で迎えた7戦目は、5歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で東信二騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて8着に敗れた。

1月21日、中1週で迎えた8戦目は、5歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で東信二騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで先頭を奪い、最後は2着のユウタイに1馬身1/4の差をつけて久しぶりに白星を挙げた。

2月4日、中1週で迎えた9戦目は、5歳以上900万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で東信二騎手（3戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで敢闘したが、勝ったカネアサジにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

2月19日、中1週で迎えた10戦目は、5歳以上900万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で東信二騎手（4戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい14着に敗れた。

3月18日、中3週で迎えた11戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（中山ダート1200m 小雨/不良）に53kgの軽斤量で出走。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したハセノスペインに半馬身届かず2着に敗北した。

4月9日、中2週で迎えた12戦目は、5歳以上900万下（中山ダート1800m 曇/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

5月7日、中3週で迎えた13戦目は、5歳以上900万下（東京芝1400m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして楽々と抜け出し、最後は2着のダービーモーターに3馬身半の差をつけて4勝目を手に入れた。

6月4日、中3週で迎えた14戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の石和特別（東京芝1400m 雨/重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて楽々と抜け出し、最後は2着のチアズホープに3馬身の差をつけて順当に勝利した。

7月8日、中4週で迎えた15戦目は、安達太良ステークス（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では伸びが鈍く最後はミスズシンザンと並んで7着同着となった。

7歳（1996年）

1月15日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、アレキサンドライトステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は東信二騎手（5戦1勝）。15頭立ての11番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが鈍く12着に終わった。

1月20日、連闘で迎えた17戦目は、ハンデ戦の初富士ステークス（東京ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で東信二騎手（6戦1勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

2月11日、中2週で迎えた18戦目は、テレビ山梨杯（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で東信二騎手（7戦1勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

3月3日、中2週で迎えた19戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、’96ファイナルカップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るゲイリーゴールドを別次元の末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて6勝目を奪取した。

4月6日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は東信二騎手（8戦1勝）。16頭立ての16番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず11着に終わった。

4月21日、中1週で迎えた21戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で東信二騎手（9戦1勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では全く伸びず9着に敗れた。

6月16日、中7週で迎えた22戦目は、オーシャンステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（3戦1勝）。10頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず8着に終わった。

7月6日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3の七夕賞（中山芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（4戦1勝）。17頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、6着に入り込んだ。

8月4日、中3週で迎えた24戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（5戦1勝）。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に終わった。

8月18日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた25戦目は、葉月ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（6戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のオンワードノーブルに2馬身半の差をつけて7勝目をつかんだ。

9月8日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた26戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（7戦2勝）。12頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に終わった。