パソドラード（1986年生、母ジエヌインダイアモンド）

パソドラード（1986年4月26日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のLord Avie（当時8歳）と交配したジエヌインダイアモンドが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地20戦6勝2着3回。1990年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中野隆良厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1988年）

12月10日、デビュー戦は柴田善臣騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は506kg。15頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天稟のガッツでゴールまで力走し、3着に入った。

12月24日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが鈍く12着に敗れた。

3歳（1989年）

1月15日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、4歳未勝利（中山ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。先手を奪い、非常に速いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、インディアンサマーに交わされて2馬身半差の2着に敗北した。

7月2日、約5か月半の休養明けで迎えた4戦目は、4歳未勝利（新潟ダート1700m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（3戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

7月29日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、4歳未勝利（新潟ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（4戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のジャンボユニオンを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

8月12日、中1週で迎えた6戦目は、4歳以上400万下の柏崎特別（新潟ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（5戦1勝）。11頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一際目立つ伸びを見せたが、勝ったキングイールにねじ伏せられて3/4馬身差の2着となった。

9月2日、中2週で迎えた7戦目は、4歳以上400万下の八海山特別（新潟ダート1700m 雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で柴田善臣騎手（6戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、サンアローに交わされて2馬身半差の2着に敗北した。

10月1日、中3週で迎えた8戦目は、4歳以上400万下の印旛沼特別（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で柴田善臣騎手（7戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のビューチフルロマンを半馬身振り切って2勝目を挙げた。

10月28日、中3週で迎えた9戦目は、4歳以上900万下の秋嶺賞（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で柴田善臣騎手（8戦2勝）。9頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月25日、中3週で迎えた10戦目は、L.オサリバン騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’89インターナショナルジョッキーズ1（東京芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4歳（1990年）

7月8日、約7か月半の休み明けで迎えた11戦目は、5歳以上900万下の彦星賞（福島ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（9戦2勝）。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚がパッとせず5着に敗れた。

7月28日、中2週で迎えた12戦目は、4歳以上500万下の瓢湖特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（10戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナを切り、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のミデオンヒーローに1馬身3/4の差をつけて3勝目をマークした。

9月9日、中5週で迎えた13戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のヒカルダンサーに2馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

9月29日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の九十九里特別（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（11戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のスイープザボードに1馬身半の差をつけて順当に勝利した。

11月18日、中6週で迎えた15戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（12戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月16日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦の冬至ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（13戦4勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のジミニークリケットをハナ差振り切って圧倒的支持に応えた。

5歳（1991年）

1月20日、中4週で迎えた17戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（14戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず4着に敗れた。

2月17日、中3週で迎えた18戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

6歳（1992年）

2月2日、約11か月半の休み明けで迎えた19戦目は、白嶺ステークス（東京芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（15戦5勝）。15頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

6月13日、約4か月半の休養明けで迎えた20戦目は、ハンデ戦のジューンステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（16戦5勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。