ニホンピロプリンス（1989年生、母ニホンピロクリア）

ニホンピロプリンス（1989年5月28日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のニホンピロウイナー（当時9歳）と交配したニホンピロクリアが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は橋爪松夫。戦績は、中央平地38戦8勝2着3回。1994年のCBC賞(G2)に勝利した他、1996年のマイラーズカップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

目野哲也厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1992年）

2月2日、デビュー戦は本田優騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1200m 晴/重）に出走。馬体重は442kg。15頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

2月16日、中1週で迎えた2戦目は、宮徹騎手を鞍上に迎えて、4歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では非凡な末脚を披露し、3着に入った。

3月14日、中3週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で宮徹騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では異次元の末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のワンダープロウェスに5馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

10月4日、約7か月の休養明けで迎えた4戦目は、4歳以上500万下（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は本田優騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

10月17日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（2戦0勝）。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

11月1日、中1週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下（京都芝1400m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で本田優騎手（3戦0勝）。13頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったセフティールイーズにねじ伏せられてクビ差の2着となった。

11月14日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上500万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で本田優騎手（4戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るネーハイエンペラーを豪快な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて制した。

11月29日、中1週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’92インターナショナルジョッキーズ2（東京芝1600m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを奪い、忙しいペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では少しずつ前との差を詰めて、最後は2着のカチタガールをクビ差振り切って勝利をモノにする

12月13日、中1週で迎えた9戦目は、上野清章騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/稍重）に52kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。11頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。先頭に立ち、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて7着に終わった。

4歳（1993年）

1月23日、中5週で迎えた10戦目は、ハンデ戦の石清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は本田優騎手（5戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

1月30日、連闘で迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の飛鳥ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

2月14日、中1週で迎えた12戦目は、テレビ山梨杯（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のナスノローランに1馬身1/4の差をつけて4勝目を手中に収めた。

3月6日、中2週で迎えた13戦目は、アメジストステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（2戦2勝）。10頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず4着に終わった。

10月17日、約7か月半の休み明けで迎えた14戦目は、渡月橋ステークス（京都芝1400m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、抜け出したタマビッグホープにアタマ差届かず2着に惜敗した。

11月6日、中2週で迎えた15戦目は、清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では途轍もない末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のポットリチャードに2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月27日、中2週で迎えた16戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では決め手が足りず8着に敗れた。

5歳（1994年）

3月26日、約4か月の休み明けで迎えた17戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの韓国馬事会杯（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが鈍く6着に敗れた。

4月17日、中2週で迎えた18戦目は、陽春ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（6戦1勝）。17頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では強靭な末脚を披露し、3着に入った。

5月7日、中2週で迎えた19戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、シルクロードステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

6月5日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、抜け出したゴールドマウンテンを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

6月26日、中2週で迎えた21戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線に入ると、前で粘るユウキトップランを鬼脚で半馬身差し切って重賞ウィナーの称号を奪取した。

10月2日、約3か月半の休み明けで迎えた22戦目は、G3のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（7戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

10月29日、中3週で迎えた23戦目は、G2のスワンステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露し、4着に入った。

11月20日、中2週で迎えた24戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では切れる脚を使えず9着に敗れた。

12月11日、中2週で迎えた25戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 雨/重）に出走。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい5着に敗れた。

6歳（1995年）

4月16日、約4か月の休養明けで迎えた26戦目は、小林徹弥騎手を鞍上に迎えて、陽春ステークス（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。競走中止となった。

5月6日、中2週で迎えた27戦目は、シルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林徹弥騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月3日、中3週で迎えた28戦目は、ハンデG3の阪急杯（京都芝1400m 外回り雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず9着に敗れた。

11月19日、約5か月半の休養明けで迎えた29戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は小林徹弥騎手（2戦0勝）。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず14着に終わった。

12月10日、中2週で迎えた30戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林徹弥騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のポットリチャードをクビ差振り切って久しぶりに勝利を挙げた。

7歳（1996年）

1月7日、中3週で迎えた31戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で小林徹弥騎手（4戦1勝）。15頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天資の敢闘精神でゴールまで力戦したが、5着に終わった。

2月4日、中3週で迎えた32戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で小林徹弥騎手（5戦1勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。競走中止となった。

3月3日、中3週で迎えた33戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で小林徹弥騎手（6戦1勝）。14頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフジノマッケンオーをハナ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

4月6日、中4週で迎えた34戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で小林徹弥騎手（7戦2勝）。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に終わった。

4月28日、中2週で迎えた35戦目は、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で小林徹弥騎手（8戦2勝）。13頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず8着に敗れた。

10月26日、約6か月の休み明けで迎えた36戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（3戦0勝）。16頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では決め手が足りず13着に終わった。

11月17日、中2週で迎えた37戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は小林徹弥騎手（9戦2勝）。18頭立ての17番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では伸びが劣勢になり13着に終わった。

12月8日、中2週で迎えた38戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林徹弥騎手（10戦2勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では脚が残っておらず12着に終わった。