アトミックフォース（2016年生、母タックスシェルター）

アトミックフォース（2016年4月16日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「原子間力」。毛色は鹿毛。種牡馬のワークフォース（当時9歳）と交配したタックスシェルターが19歳のときに産んだ10番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2020年の新潟大賞典(ハンデG3)で2着に入った他、2021年のメイステークス(オープンハンデ)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

武藤善則厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2018年）

7月1日、デビュー戦は武藤雅騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は454kg。15頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたミッキーブラック決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

7月22日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では印象的な伸び脚で驀進したが、勝ったテイエムバリバリにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

8月5日、中1週で迎えた3戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったハヤヤッコに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

10月14日、中9週で迎えた4戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（新潟芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を爆発させて、最後は2着のアマネセールに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月4日、中2週で迎えた5戦目は、2歳500万下のきんもくせい特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

12月1日、中3週で迎えた6戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の葉牡丹賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず9着に終わった。

3歳（2019年）

2月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のフリージア賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のシフルマンに1馬身1/4の差をつけて優勝

5月12日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦1勝）。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

8月3日、約3か月の間隔を開けて迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの信濃川特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武藤雅騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず7着に敗れた。

9月16日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は大野拓弥騎手（1戦0勝）。18頭立ての15番人気で14番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が衰えて10着に終わった。

10月27日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの精進湖特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（2戦1勝）。8頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。先手を取り、かなり緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を炸裂させて、最後は2着のアストラサンタンをハナ差振り切って勝利を手に入れた。

11月24日、中3週で迎えた12戦目は、3歳以上3勝クラスのウェルカムステークス（東京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（3戦2勝）。15頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く6着に終わった。

4歳（2020年）

2月23日、約3か月の休養明けで迎えた13戦目は、4歳以上3勝クラスのアメジストステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田辺裕信騎手（4戦2勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るウインガナドルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて4勝目を掴み取った。

5月10日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は武藤雅騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。前に出て、後続を2馬身以上離して、落ち着いたペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナで最後まで息を切らすことなく走り抜いたが、トーセンスーリヤに交わされて1馬身半差の2着となった。

6月14日、中4週で迎えた15戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（4戦0勝）。18頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

9月19日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンのケフェウスステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武藤雅騎手（5戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

5歳（2021年）

1月30日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から28kg戻して迎えた17戦目は、白富士ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武藤雅騎手（6戦0勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、緩やかなペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

3月14日、中5週で迎えた18戦目は、東風ステークス（中山芝1600m 外回り晴/重）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

4月3日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武藤雅騎手（7戦0勝）。15頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

5月22日、中6週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（8戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。端に立ち、若干緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

6月13日、中2週で迎えた21戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武藤雅騎手（9戦0勝）。18頭立ての13番人気で大外18番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天授の勝負根性でゴールまで頑張り、5着を確保した。

8月15日、中8週で迎えた22戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武藤雅騎手（10戦0勝）。17頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に終わった。

10月17日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた23戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（5戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後はタレてしまい16着に敗れた。

11月20日、中4週で迎えた24戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず10着に終わった。

6歳（2022年）

1月5日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた25戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦0勝）。17頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では切れる脚を使えず11着に終わった。

1月29日、中2週で迎えた26戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、白富士ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後は勢いを失って13着に終わった。

4月7日、中9週で迎えた27戦目は、本田正重騎手を鞍上に迎えて、幸オープン（川崎ダート2100m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

5月3日、中3週で迎えた28戦目は、矢野貴之騎手を鞍上に迎えて、皐月盃（船橋ダート2200m 晴/重）に出走。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエメリミットに7馬身の差をつけて久しぶりに勝利を挙げた。

6月16日、中5週で迎えた29戦目は、中原オープン（川崎ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で矢野貴之騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のラッキードリームを半馬身振り切って6勝目を収める

7月31日、中5週で迎えた30戦目は、山本聡哉騎手を鞍上に迎えて、M2のせきれい賞（盛岡芝2400m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて、最後は2着のノーチカルチャートを半馬身振り切ってファンの期待に応えた。

11月3日、約3か月の休み明けで迎えた31戦目は、M1のOROカップ（盛岡芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は矢野貴之騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、でレースを引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコズミックフォースに6馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

11月29日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた32戦目は、日刊ゲンダイ賞（船橋ダート2200m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で矢野貴之騎手（3戦3勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では別次元の末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のドスハーツに4馬身の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

12月29日、中3週で迎えた33戦目は、本橋孝太騎手を鞍上に迎えて、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。14頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では脚が残っておらず14着に終わった。

7歳（2023年）

8月23日、約8か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた34戦目は、御神本訓史騎手を鞍上に迎えて、S3のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びが鈍く10着に敗れた。

9月26日、中4週で馬体重を前走から7kg絞って迎えた35戦目は、笹川翼騎手を鞍上に迎えて、M1のOROカップ（盛岡芝1700m 曇/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、でレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のブレステイキングに5馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

8歳（2024年）

1月3日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた36戦目は、落合玄太騎手を鞍上に迎えて、S3の川崎マイラーズ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。14頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では見せ場なく11着に終わった。

2月8日、中4週で迎えた37戦目は、駿麗賞（船橋ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は本田正重騎手（1戦0勝）。8頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではいい脚を見せられず8着に終わった。