サトノアラジン（2011年生、母マジックストーム）

サトノアラジン（2011年2月16日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋人名より」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時9歳）と交配したマジックストームが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地26戦8勝2着5回、海外3戦0勝。2017年の安田記念(G1)に勝利した他、2016年のスワンステークス(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、里見治によって1億3,650万円で落札された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2013年）

8月10日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は508kg。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて15番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のツクバアスナロに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月16日、約3か月半の休み明けで迎えた2戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

12月21日、中4週で迎えた3戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3歳（2014年）

2月24日、中8週で迎えた4戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

3月15日、中2週で迎えた5戦目は、3歳500万下のゆきやなぎ賞（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したシャンパーニュを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

7月12日、約4か月の休み明けで迎えた6戦目は、Z.パートン騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の茶臼山高原特別（中京芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のエイシンアロンジーに2馬身半の差をつけてファンの高評価に応えた。

8月9日、中3週で迎えた7戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の九州スポーツ杯（小倉芝2000m 曇/稍重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るバッドボーイを鬼脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

9月28日、中6週で迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

10月26日、中3週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（2戦1勝）。18頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、6着に終わった。

12月6日、中5週で迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で浜中俊騎手（3戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鋭い脚を使えず6着に敗れた。

4歳（2015年）

3月7日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の武庫川ステークス（阪神芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したテイエムタイホーを差し切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4月19日、中5週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた12戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の春興ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のダローネガをクビ差振り切って4勝目を収める

5月23日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのモンゴル大統領賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて18番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線に入ると、前で粘るフェスティヴタローを途轍もない末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて5勝目を収める

6月14日、中2週で迎えた14戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したエイシンヒカリにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月24日、約4か月半の休み明けで迎えた15戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では物凄い伸び脚を見せたが、伸びてきたダノンプラチナ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月22日、中3週で迎えた16戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（4戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

12月13日、J.マクドナルド騎手を鞍上に迎えて、G1の香港カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。13頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。11着に終わった。

5歳（2016年）

4月3日、約3か月半の休み明けで迎えた18戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月14日、中5週で迎えた19戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のサンライズメジャーに1馬身半の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

6月5日、中2週で迎えた20戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月29日、約5か月の休養明けで迎えた21戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始13番手を追走。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のサトノルパンに1馬身1/4の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

11月20日、中2週で迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

12月11日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（4戦2勝）。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。7着に敗れた。

6歳（2017年）

5月13日、約5か月の休養明けで迎えた24戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（5戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず9着に敗れた。

6月4日、中2週で迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で川田将雅騎手（6戦2勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線に入ると、前で粘るロゴタイプを目の覚めるような末脚でクビ差だけ差し切って上半期マイル王の座を手にした。

10月8日、約4か月の休み明けで迎えた26戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で川田将雅騎手（7戦3勝）。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、抜け出したリアルスティールにクビ差届かず2着となった。

10月29日、中2週で迎えた27戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は9戦連続で川田将雅騎手（8戦3勝）。18頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、18番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線ではいい脚を見せられず18着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた28戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で川田将雅騎手（9戦3勝）。18頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず12着に敗れた。

12月10日、H.ボウマン騎手を鞍上に迎えて、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。11着に敗れた。