ヘヴンリーロマンス（2000年生、母ファーストアクト）

ヘヴンリーロマンス（2000年3月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「神々しい＋恋愛」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時14歳）と交配したファーストアクトが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。戦績は、中央平地33戦8勝2着8回。2005年の天皇賞（秋）(G1)に勝利した他、2005年の札幌記念(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

山本正司厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

11月30日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（阪神芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は500kg。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に敗れた。

12月22日、中2週で迎えた2戦目は、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。8頭立ての4番人気で大外8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

3歳（2003年）

1月11日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したウシュアイアを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

1月26日、中1週で迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端に立ち、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のチェリーヴァレーに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

5月24日、約4か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳500万下（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦1勝）。18頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。逃げる形となり、かなり遅いペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では堅調な伸びを見せたが、タンザナイトにクビ差交わされて2着に惜敗した。

6月28日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下の遊楽部特別（函館芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（5戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、勝ったセイランクイーンに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

7月13日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上500万下の陸奥湾特別（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永幹夫騎手（6戦1勝）。8頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

7月26日、中1週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、3歳以上500万下（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永幹夫騎手（7戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のインコグニートに2馬身半の差をつけて2勝目をマークした。

8月2日、連闘で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下のかもめ島特別（函館芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で松永幹夫騎手（8戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、勝ったヤマニンスフィアーにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

9月21日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は10戦連続で松永幹夫騎手（9戦2勝）。12頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚にキレが無く6着に終わった。

10月19日、中3週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で松永幹夫騎手（10戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシゲルゴッドハンドを豪脚で3/4馬身差し切って3勝目を挙げた。

11月16日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は12戦連続で松永幹夫騎手（11戦3勝）。15頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず10着に終わった。

12月6日、中2週で迎えた13戦目は、D.オリヴァー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2003ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったタケハナオペラにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

12月27日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオリオンステークス（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（12戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったサクラセンチュリーにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

4歳（2004年）

3月28日、約3か月の休み明けで迎えた15戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の但馬ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月17日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（13戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見せ場なく8着に敗れた。

5月2日、中1週で迎えた17戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のメイステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のオトコノユウジョウに1馬身半の差をつけて4勝目を収める

6月6日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（14戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり10着に敗れた。

7月11日、中4週で迎えた19戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（15戦3勝）。10頭立ての4番人気で大外10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

10月17日、約3か月半の休養明けで迎えた20戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（16戦3勝）。16頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して7番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず7着に終わった。

11月7日、中2週で迎えた21戦目は、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（1戦1勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには加われず4着に敗れた。

11月21日、中1週で迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（17戦3勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したアイポッパーに3/4馬身届かず2着となった。

12月4日、中1週で迎えた23戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2004ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 雨/良）に出走。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のアサクサデンエンに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

12月19日、中1週で迎えた24戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（18戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のメイショウバトラーに1馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

5歳（2005年）

1月30日、中5週で迎えた25戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（19戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には食い込めず6着に敗れた。

2月20日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた26戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（20戦4勝）。15頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は勢いを失って11着に終わった。

3月12日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた27戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（21戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには加われず10着に敗れた。

4月24日、中5週で迎えた28戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（22戦4勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず10着に敗れた。

8月14日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた29戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（23戦4勝）。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では印象的な伸び脚で追い上げたが、抜け出したレクレドールにハナ差届かず2着となった。

8月21日、連闘で迎えた30戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永幹夫騎手（24戦4勝）。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のファストタテヤマをアタマ差振り切って2つ目の重賞タイトルを奪取した。

10月30日、中9週で迎えた31戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永幹夫騎手（25戦5勝）。18頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のゼンノロブロイをアタマ差振り切って秋の盾を手中に収めた。

11月27日、中3週で迎えた32戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で松永幹夫騎手（26戦6勝）。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

12月25日、中3週で迎えた33戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で松永幹夫騎手（27戦6勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず6着に敗れた。