ラッシュスルー（1996年生、母ニジンキリー）

ラッシュスルー（1996年4月9日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のテンパレートシル（当時12歳）と交配したニジンキリーが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は村下清志。戦績は、中央平地17戦0勝2着2回、地方21戦8勝2着5回。2000年のオグリキャップ記念(G2)で3着に入った他、1999年の岐阜金賞(地方重賞)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、村下清志から「北海道10月市場サラブレッド2歳」に上場され、衣斐浩によって640.5万円で落札された。

井上孝彦厩舎（笠松）へ入厩。

2歳（1998年）

7月29日、デビュー戦は安藤光彰騎手を鞍上に据えて、2歳戦のチャレンジ（笠松ダート1400m 晴/重）に出走。馬体重は460kg。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るブレイヴジェネラルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、3歳（笠松ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤光彰騎手（1戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のパーティーワインに2馬身の差をつけて勝利をモノにする

11月15日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下のからまつ賞（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤光彰騎手（2戦2勝）。9頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず4着に敗れた。

3歳（1999年）

1月6日、中6週で迎えた4戦目は、4歳500万下の白梅賞（京都芝1600m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で安藤光彰騎手（3戦2勝）。16頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず6着に終わった。

1月30日、中2週で迎えた5戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のつばき賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に敗れた。

2月27日、中3週で迎えた6戦目は、4歳500万下の沈丁花賞（中京ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は安藤光彰騎手（4戦2勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4月25日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、4歳（笠松ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安藤光彰騎手（5戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいい脚を見せられず4着に敗れた。

5月15日、中2週で馬体重を前走から16kg絞って迎えた8戦目は、4歳500万下のたちばな賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤光彰騎手（6戦2勝）。11頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、抜け出したウルトラスキーにクビ差届かず2着となった。

6月12日、中3週で迎えた9戦目は、4歳500万下（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安藤光彰騎手（7戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

7月24日、中5週で迎えた10戦目は、浜口楠彦騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の駒ケ岳特別（函館芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、勝ったサクラスエヒロに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

8月14日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上500万下の定山渓特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜口楠彦騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

10月17日、中8週で馬体重を前走から22kg増やして迎えた12戦目は、岡部誠騎手を鞍上に迎えて、3歳地方重賞の岐阜金賞（笠松ダート1900m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るイッコーオーを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて3勝目を手にした。

11月14日、中3週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部誠騎手（1戦1勝）。17頭立ての16番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が悪くなり13着に終わった。

12月18日、中4週で迎えた14戦目は、4歳以上900万下の日豊特別（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部誠騎手（2戦1勝）。18頭立ての13番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では伸びを欠き14着に終わった。

4歳（2000年）

1月10日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、青木達彦騎手を鞍上に迎えて、新春特別（笠松ダート1800m 晴/不良）に出走。6頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったエイシンナポレオンに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗れた。

1月26日、中1週で迎えた16戦目は、東海クラウン（笠松ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で青木達彦騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフジノモンスターをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

2月9日、中1週で迎えた17戦目は、東海クラウン（笠松ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で青木達彦騎手（2戦1勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るエイシンナポレオンを次元の違う末脚で半馬身差し切って5勝目をつかんだ。

2月23日、中1週で迎えた18戦目は、東海クラウン（笠松ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で青木達彦騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエイシンナポレオンを異次元の末脚で半馬身差し切って優勝

3月8日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンのマーチカップ（P）（笠松ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で青木達彦騎手（4戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したタカノハハローを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4月5日、中3週で迎えた20戦目は、地方重賞のスプリング争覇（笠松ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続で青木達彦騎手（5戦3勝）。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のトミケンライデンに2馬身の差をつけて7勝目を収める

4月26日、中2週で迎えた21戦目は、G2のオグリキャップ記念（笠松ダート2500m 雨/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で青木達彦騎手（6戦4勝）。9頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入り込んだ。

5月21日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた22戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で青木達彦騎手（7戦4勝）。16頭立ての8番人気で大外16番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。最後は脚が止まってしまい16着に敗れた。

6月7日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンのローレル争覇（P）（笠松ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で青木達彦騎手（8戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

10月15日、約4か月半の休み明けで迎えた24戦目は、地方重賞のスプリンター争覇（笠松ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で青木達彦騎手（9戦4勝）。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り7着に敗れた。

11月8日、中2週で迎えた25戦目は、G3の朱鷺大賞典（新潟(地)ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で青木達彦騎手（10戦4勝）。11頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。10着に終わった。

11月28日、中2週で迎えた26戦目は、佐藤友則騎手を鞍上に迎えて、東海クラウン（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい4着に敗れた。

12月9日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で佐藤友則騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず10着に終わった。

12月31日、中2週で迎えた28戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、ハンデ地方重賞の名古屋記念（中京(地)ダート1700m 曇/良）に出走。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。最後は、勝ったブラウンシャトレーから3/4馬身差の2着となった。

5歳（2001年）

1月17日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた29戦目は、ガーネットオープン（名古屋ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。5着に敗れた。

1月31日、中1週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた30戦目は、アメシストオープン（名古屋ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、勝ったセンゲントウショウから半馬身差の2着に敗北した。

3月14日、中5週で迎えた31戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのマーチカップ（P）（笠松ダート1900m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したタカノハハローを差し切れず、2馬身差の2着に敗北した。

3月25日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた32戦目は、川原正一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 小雨/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず10着に終わった。

5月3日、中5週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた33戦目は、藤の花特別（名古屋ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で川原正一騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のナガラレターに1馬身半の差をつけて8勝目を挙げた。

5月16日、中1週で迎えた34戦目は、東海クラウン（笠松ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川原正一騎手（2戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では見せ場を作れず3着に敗れた。

6月17日、中4週で迎えた35戦目は、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川原正一騎手（3戦1勝）。16頭立ての15番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず7着に終わった。

6歳（2002年）

3月16日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた36戦目は、4歳以上1600万下の甲南ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で川原正一騎手（4戦1勝）。14頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では今一つ伸び切れず14着に終わった。

5月19日、中8週で迎えた37戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての16番人気で8番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り18着に終わった。

6月9日、中2週で迎えた38戦目は、4歳以上1600万下の関ケ原ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（1戦0勝）。16頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は失速してしまい13着に終わった。