エピセアローム（2009年生、母ラタフィア）

エピセアローム（2009年2月1日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「スパイシーな香り（仏）」。毛色は栃栗毛。種牡馬のダイワメジャー（当時8歳）と交配したラタフィアが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地22戦4勝2着4回。2012年のセントウルステークス(G2)に勝利した他、2012年のスプリンターズステークス(G1)で4着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

石坂正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

6月19日、デビュー戦は浜中俊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は454kg。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で猛追したが、抜け出したダローネガにクビ差届かず2着に惜敗した。

7月23日、中4週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。主導権を握り、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマイネルドメニカに6馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月4日、中5週で迎えた3戦目は、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のマコトリヴァーサルに1馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月11日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で浜中俊騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見所を作れず8着に敗れた。

3歳（2012年）

3月3日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg絞って迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で浜中俊騎手（4戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったハナズゴールにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

4月8日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で浜中俊騎手（5戦2勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では余力が残っておらず15着に敗れた。

5月20日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で浜中俊騎手（6戦2勝）。18頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい16着に終わった。

8月19日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で大外18番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

9月9日、中2週で迎えた9戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のロードカナロアをアタマ差振り切って2つ目の重賞タイトルを獲得した。

9月30日、中2週で迎えた10戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

4歳（2013年）

2月24日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では伸びが劣勢になり9着に敗れた。

3月24日、中3週で迎えた12戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。17頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後は脚勢が衰えて14着に敗れた。

10月12日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、オパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（7戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のサイレントソニックに1馬身1/4の差をつけて休み明けの一戦を物にした。

11月23日、中5週で迎えた14戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（8戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚に勢いがなく7着に敗れた。

12月23日、中3週で迎えた15戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦1勝）。18頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走したが、6着に終わった。

5歳（2014年）

1月13日、中2週で迎えた16戦目は、淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、勝ったレディオブオペラに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月2日、中6週で迎えた17戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 曇/良）に出走。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天資の負けん性を発揮してゴールまで力戦し、5着を確保した。

4月12日、中5週で迎えた18戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

7月6日、約3か月の間隔を開けて迎えた19戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（9戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたトーホウアマポーラ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

8月24日、中6週で迎えた20戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（10戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず7着に敗れた。

9月14日、中2週で迎えた21戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（11戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月30日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（京都芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。