ヴェラアズール（2017年生、母ヴェラブランカ）

ヴェラアズール（2017年1月19日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「青い帆(西)。母名より連想」。毛色は青毛。種牡馬のエイシンフラッシュ（当時10歳）と交配したヴェラブランカが11歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は(有)社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地5戦1勝2着3回。2022年のジャパンカップ(G1)に勝利した他、2022年の京都大賞典(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1,600万円（4万×400口）で一口馬主が募集された。

渡辺薫彦厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2020年）

3月20日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。馬体重は514kg。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったリーガルマナーに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

4月11日、中2週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったアンコールプレスに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

5月31日、中6週で迎えた3戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1800m 雨/良）に出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、勝ったカネコメノボルにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

6月13日、中1週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/不良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月28日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のクールシャインを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

11月23日、約5か月の休み明けで迎えた6戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい4着に敗れた。

12月19日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したヴァーダイトを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4歳（2021年）

1月10日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上1勝クラス（中京ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（5戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では圧倒的な末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のメイショウコジョウに3馬身半の差をつけて2勝目をマークした。

3月20日、中9週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上2勝クラスの矢作川特別（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（6戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

4月10日、中2週で迎えた10戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、4歳以上2勝クラスの福島中央テレビ杯（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では最後まで息が続かず13着に敗れた。

6月13日、中8週で迎えた11戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの八王子特別（東京ダート2100m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天賦の敢闘精神でゴールまで勇戦し、3着に入った。

6月27日、中1週で迎えた12戦目は、3歳以上2勝クラスのリボン賞（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

10月30日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの伊勢佐木特別（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて9着に敗れた。

11月27日、中3週で迎えた14戦目は、3歳以上2勝クラス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は鮫島克駿騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では決め手に欠いて6着に敗れた。

12月18日、中2週で迎えた15戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの赤穂特別（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では出色の末脚を発揮し、3着に入った。

5歳（2022年）

1月9日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上2勝クラスの濃尾特別（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず7着に敗れた。

3月19日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上2勝クラスの淡路特別（阪神芝2600m 外回り小雨/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のプレイリードリームを半馬身振り切って1着ゴールを果たした。

4月17日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスのサンシャインステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月14日、中3週で迎えた19戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの緑風ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入った。

6月11日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのジューンステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るブレークアップを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて4勝目を挙げた。

10月10日、約4か月の休養明けで迎えた21戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（阪神芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のボッケリーニに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

11月27日、中6週で迎えた22戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のシャフリヤールを3/4馬身振り切って最強馬の称号を勝ち取った。

12月25日、中3週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

6歳（2023年）

6月25日、約6か月の休養明けで迎えた24戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（2戦1勝）。17頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ伸び切れず8着に敗れた。

10月9日、約3か月半の休み明けで迎えた25戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で松山弘平騎手（3戦1勝）。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず7着に敗れた。

11月26日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた26戦目は、H.H.ドイル騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。18頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には届かず7着に敗れた。

2023年12月6日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。