エルコンドルパサー（1995年生、母サドラーズギャル）

エルコンドルパサー（1995年3月17日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。1998年にJRA賞最優秀3歳牡馬、1999年にJRA賞年度代表馬及び最優秀4歳以上牡馬を受賞、2014年にはJRA顕彰馬に選出された。毛色は黒鹿毛。種牡馬のKingmambo（当時5歳）と交配したサドラーズギャルが7歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地7戦6勝2着1回、海外4戦2勝。1999年のサンクルー大賞(仏・G1)に勝利した他、1998年のジャパンカップ(G1)を制するなど、G1級競走3勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

二ノ宮敬宇厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1997年）

11月8日、デビュー戦は的場均騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京ダート1600m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のマンダリンスターに7馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1998年）

1月11日、中8週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた2戦目は、4歳500万下（中山ダート1800m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るタイホウウンリュウを次元の違う末脚で交わし去り、最後は9馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

2月15日、中4週で迎えた3戦目は、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で的場均騎手（2戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のハイパーナカヤマに2馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月26日、中9週で迎えた4戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1400m 曇/重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で的場均騎手（3戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のスギノキューティーに2馬身の差をつけて無傷の4連勝で2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

5月17日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で的場均騎手（4戦4勝）。17頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシンコウエドワードに1馬身3/4の差をつけて4歳マイル王の座を手にした。

10月11日、約5か月の休み明けで迎えた6戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に57kgの斤量を背負って出走。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったサイレンススズカに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

11月29日、中6週で迎えた7戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエアグルーヴに2馬身半の差をつけて最強馬の称号を掴み取った。

4歳（1999年）

5月23日、G1のイスパーン賞（フランス・ロンシャン芝1850m）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、勝ったクロコルージュから3/4馬身差の2着に敗北した。

7月4日、G1のサンクルー大賞（フランス・サン＝クルー芝2400m）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、2着のタイガーヒルに2馬身半の差をつけてG1・3勝目を挙げた。

9月12日、G2のフォワ賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（4戦2勝）。3頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のボルジアを短クビ差制して重賞6勝目をマークした。

10月3日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（5戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、勝ったモンジューから半馬身差の2着に敗北した。