ナロウエスケープ（2007年生、母ガデスオブマーシー）

ナロウエスケープ（2007年3月21日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「危機一髪で助かる」。毛色は鹿毛。種牡馬のストラヴィンスキー（当時11歳）と交配したガデスオブマーシーが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）隆栄牧場。戦績は、中央平地7戦0勝、地方19戦15勝2着1回。2011年の黒潮スプリンターズカップ(地方重賞)に勝利した他、2010年の黒潮菊花賞(地方重賞)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

佐藤全弘厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2009年）

9月20日、デビュー戦は吉田隼人騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。馬体重は452kg。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く13着に敗れた。

10月11日、中2週で迎えた2戦目は、的場勇人騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての17番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを18番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず14着に終わった。

12月5日、中7週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた3戦目は、高山太郎騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山ダート1200m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず12着に終わった。

3歳（2010年）

1月5日、中3週で迎えた4戦目は、田中博康騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/良）に出走。15頭立ての15番人気で8番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず11着に終わった。

1月24日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中博康騎手（1戦0勝）。13頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず12着に終わった。

2月17日、中2週で迎えた6戦目は、菅原勲騎手を鞍上に迎えて、3歳戦のベストビット特別（船橋ダート1600m 曇/不良）に出走。11頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では決め手が足りず7着に終わった。

3月6日、中1週で迎えた7戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（中京ダート1700m 雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての16番人気で大外16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではいいところがなく11着に終わった。

3月27日、中2週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（中京ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では速い脚を使えず10着に終わった。

4月24日、中3週で迎えた9戦目は、中西達也騎手を鞍上に迎えて、3歳（高知ダート1300m 晴/重）に出走。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。端に立ち、で一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリワードシャンヴルに8馬身の差をつけて待望の初勝利を挙げた。

5月10日、中1週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた10戦目は、3歳戦の及川サトル大賞典特別（高知ダート1300m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で中西達也騎手（1戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。端をきり、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のプラウドメアリーに2馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

5月21日、中1週で迎えた11戦目は、3歳地方重賞の黒潮皐月賞（高知ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で中西達也騎手（2戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のモルフェキープオフに8馬身の差をつけて断然人気に応えた。

6月6日、中1週で迎えた12戦目は、3歳（高知ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で中西達也騎手（3戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコスモストラヴィンに5馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

6月20日、中1週で迎えた13戦目は、3歳地方重賞の高知優駿（高知ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で中西達也騎手（4戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で追い上げたが、勝ったモルフェキープオフに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

6月25日、連闘で迎えた14戦目は、一般C2-7（高知ダート1300m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続で中西達也騎手（5戦4勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢に端をきり、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて楽々と抜け出し、最後は2着のプラチナグリッターに4馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

7月16日、中2週で迎えた15戦目は、一般C2-4（高知ダート1300m 晴/重）に出走。鞍上は7戦連続で中西達也騎手（6戦5勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握り、で一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のジトゥルーに6馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

7月31日、中1週で迎えた16戦目は、よさこい祭り特別（高知ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で中西達也騎手（7戦6勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を奪う形となり、で馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のバブルガムトパーズに8馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

8月22日、中2週で迎えた17戦目は、一般C1-4（高知ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で中西達也騎手（8戦7勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、で馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のブリットレーンに7馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

8月28日、連闘で迎えた18戦目は、しっとの夏特別（高知ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で中西達也騎手（9戦8勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナに立ち、で集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカシマゼロワンに約16馬身の大差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

9月17日、中2週で迎えた19戦目は、久礼八幡宮大祭特別（高知ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は11戦連続で中西達也騎手（10戦9勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、でレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマルタカデピュティに7馬身の差をつけて獅子奮迅の6連勝を決めた。

10月3日、中1週で迎えた20戦目は、一般B3（高知ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は12戦連続で中西達也騎手（11戦10勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のファンドリコンドルに約14馬身の大差をつけて圧巻の7連勝を決めた。

10月17日、中1週で迎えた21戦目は、檮原千枚田特別（高知ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で中西達也騎手（12戦11勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪い、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリワードブライトンに5馬身の差をつけて貫禄の8連勝を決めた。

10月29日、中1週で迎えた22戦目は、3歳地方重賞の黒潮菊花賞（高知ダート1900m 曇/重）に出走。鞍上は14戦連続で中西達也騎手（13戦12勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のファンドリアスカをクビ差振り切って驚異の9連勝を決めた。

11月28日、中3週で迎えた23戦目は、土佐勤王の志士特別（高知ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は15戦連続で中西達也騎手（14戦13勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のバンクレイドに5馬身の差をつけて10連勝を達成した。

12月24日、中3週で迎えた24戦目は、クリスマスイヴ特別（高知ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は16戦連続で中西達也騎手（15戦14勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4歳（2011年）

1月23日、中3週で迎えた25戦目は、ガーネット特別（高知ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は17戦連続で中西達也騎手（16戦14勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

2月4日、中1週で迎えた26戦目は、地方重賞の黒潮スプリンターズカップ（高知ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は18戦連続で中西達也騎手（17戦14勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のポートジェネラルに4馬身の差をつけて勝利数を15に伸ばす