アルクトス（2015年生、母ホシニイノリヲ）

アルクトス（2015年5月2日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「北斗七星(ギリシャ語)」。毛色は鹿毛。種牡馬のアドマイヤオーラ（当時11歳）と交配したホシニイノリヲが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は須崎牧場。2021年のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)を連覇した他、2019年のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、須崎牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、山口功一郎によって2,052万円で落札された。

栗田徹厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2017年）

10月14日、デビュー戦は大野拓弥騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京ダート1400m 曇/不良）に出走。馬体重は518kg。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したダークリパルサーを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

3歳（2018年）

2月3日、約3か月半の休み明けで迎えた2戦目は、3歳未勝利（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のトーセンモナルカに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

2月24日、中2週で迎えた3戦目は、3歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で大野拓弥騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、少々速いペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

5月20日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。14頭立ての6番人気で大外14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではいいところがなく9着に敗れた。

6月10日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上500万下（東京ダート1600m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のゴールドブラッドに3馬身半の差をつけて優勝

6月30日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の猪苗代特別（福島ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で田辺裕信騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のイダペガサスに1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

8月5日、中4週で迎えた7戦目は、3歳G3のレパードステークス（新潟ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で田辺裕信騎手（3戦2勝）。15頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、5着に終わった。

11月18日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、3歳以上1600万下の錦秋ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で田辺裕信騎手（4戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では総身の力で末脚を持続させて、最後は2着のレッドオルバースを半馬身振り切ってファンの期待に応えた。

4歳（2019年）

1月6日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、ポルックスステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で田辺裕信騎手（5戦3勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に敗れた。

4月20日、約3か月半の休養明けで迎えた10戦目は、オアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田辺裕信騎手（6戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るドリームキラリを豪脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて5勝目を手中に収めた。

5月25日、中4週で迎えた11戦目は、欅ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で田辺裕信騎手（7戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るドリームキラリを上がり3位タイの末脚でハナ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

7月7日、中5週で迎えた12戦目は、G3のプロキオンステークス（中京ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で田辺裕信騎手（8戦5勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のミッキーワイルドを半馬身振り切って3連勝で重賞初制覇を遂げる

10月14日、約3か月半の休養明けで迎えた13戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は10戦連続で田辺裕信騎手（9戦6勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、勝ったサンライズノヴァに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

5歳（2020年）

2月23日、約4か月半の休養明けで迎えた14戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で田辺裕信騎手（10戦6勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚色が悪くなり9着に敗れた。

5月5日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で田辺裕信騎手（11戦6勝）。7頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く4着に敗れた。

8月9日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg絞って迎えた16戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で田辺裕信騎手（12戦6勝）。14頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

10月12日、中8週で迎えた17戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は14戦連続で田辺裕信騎手（13戦6勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線に入ると、前で粘るモズアスコットを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切ってG1初制覇

12月6日、中7週で迎えた18戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で田辺裕信騎手（14戦7勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では切れる脚を使えず9着に終わった。

6歳（2021年）

1月31日、中7週で迎えた19戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は16戦連続で田辺裕信騎手（15戦7勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮し、4着に入った。

2月21日、中2週で迎えた20戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で田辺裕信騎手（16戦7勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して4番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

6月3日、約3か月半の休み明けで迎えた21戦目は、Jpn2のさきたま杯（浦和ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は18戦連続で田辺裕信騎手（17戦7勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のエアスピネルを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月11日、約4か月半の休み明けで迎えた22戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は19戦連続で田辺裕信騎手（18戦8勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るヒロシゲゴールドを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて連覇を達成した。

7歳（2022年）

2月20日、約4か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/重）に出走。鞍上は20戦連続で田辺裕信騎手（19戦9勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見所を作れず7着に敗れた。

10月10日、約7か月半の休養明けで迎えた24戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は21戦連続で田辺裕信騎手（20戦9勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後は失速してしまい14着に敗れた。

2021年10月18日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。