チュウワウィザード（2015年生、母チュウワブロッサム）

チュウワウィザード（2015年4月19日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+魔法使い」。毛色は青鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時14歳）と交配したチュウワブロッサムが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2020年のチャンピオンズカップ(G1)に勝利した他、2021年のドバイワールドカップ(唖・G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保龍志厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2018年）

2月17日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。馬体重は480kg。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るララプリムヴェールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3月18日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月24日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg戻して迎えた3戦目は、3歳以上500万下（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のグアンに3馬身半の差をつけて2勝目を挙げた。

7月14日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のインディアトロフィー（中京ダート1900m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

8月11日、中3週で迎えた5戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の麒麟山特別（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアナザートゥルースをクビ差振り切って先頭ゴールを果たした。

9月15日、中4週で迎えた6戦目は、3歳以上1600万下のオークランドレーシングクラブトロフィー（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のダンツゴウユウをクビ差振り切って制した。

12月8日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの師走ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したテーオーエナジーを捕まえ切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月24日、中1週で迎えた8戦目は、Jpn2の名古屋グランプリ（名古屋ダート2500m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は川田将雅騎手（3戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のミツバを半馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

4歳（2019年）

1月20日、中3週で迎えた9戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（4戦3勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったインティに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

3月13日、中6週で迎えた10戦目は、Jpn2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（5戦3勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアポロケンタッキーに4馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

5月18日、中8週で迎えた11戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（6戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら12番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のモズアトラクションをハナ差振り切って3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

6月26日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた12戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（7戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では素晴らしい伸びを見せたが、勝ったオメガパフュームにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月4日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から11kg戻して迎えた13戦目は、Jpn1のJBCクラシック（浦和ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（8戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて、最後は2着のオメガパフュームをハナ差振り切ってG1ホースの称号をつかんだ。

12月1日、中3週で迎えた14戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、4着に入った。

5歳（2020年）

1月29日、中7週で迎えた15戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/不良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（9戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒカリオーソに6馬身の差をつけて2つ目のG1タイトルを掴み取った。

6月24日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた16戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月3日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から6kg絞って迎えた17戦目は、Jpn1のJBCクラシック（大井ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

12月6日、中4週で迎えた18戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のゴールドドリームに2馬身半の差をつけてダート最強馬の称号を手にした。

6歳（2021年）

2月20日、サウジカップ（サウジアラビア・ジャナドリヤダート1800m）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（2戦2勝）。14頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。9着に終わった。

3月27日、G1のドバイワールドカップ（アラブ首長国連邦・メイダンダート2000m）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（3戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、勝ったMystic Guideから3馬身3/4差の2着に敗北した。

6月30日、約3か月の休み明けで迎えた21戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で戸崎圭太騎手（4戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に敗れた。

11月3日、約4か月の休み明けで迎えた22戦目は、Jpn1のJBCクラシック（金沢ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で戸崎圭太騎手（5戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月5日、中4週で迎えた23戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で戸崎圭太騎手（6戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったテーオーケインズに詰め切れず、6馬身差の2着に敗北した。

7歳（2022年）

2月2日、中7週で迎えた24戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（10戦7勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエルデュクラージュを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて4つ目のG1タイトルを掴み取った。

3月26日、G1のドバイワールドカップ（アラブ首長国連邦・メイダンダート2000m）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（11戦8勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。3着に終わった。

6月29日、約3か月の休養明けで迎えた26戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（12戦8勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したメイショウハリオにクビ差届かず2着に惜敗した。

2018年12月31日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。