ローゼンカバリー（1993年生、母ダイナフェアリー）

ローゼンカバリー（1993年6月1日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時7歳）と交配したダイナフェアリーが11歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地32戦7勝2着2回、海外1戦0勝。1997年の日経賞(G2)に勝利した他、1997年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)を制するなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額3,200万円（80万×40口）で一口馬主が募集された。

鈴木康弘厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1996年）

1月28日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は478kg。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のサクラケイザンオーを半馬身振り切って初白星を挙げた。

2月11日、中1週で迎えた2戦目は、4歳500万下のつばき賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったダイイチキャプテンにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

3月10日、中3週で迎えた3戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の水仙賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサクラシンオーをクビ差振り切って単勝一倍台の評価に応えた。

5月4日、中7週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた4戦目は、3歳G3の青葉賞（東京芝2400m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

6月2日、中3週で迎えた5戦目は、4歳900万下の駒草賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず5着に敗れた。

6月22日、中2週で迎えた6戦目は、4歳900万下のしゃくなげステークス（中山芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のキャッシュラボーラに2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

9月23日、約3か月の休養明けで迎えた7戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（4戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて難なく抜け出し、最後は2着のサクラケイザンオーに3馬身の差をつけて初の重賞タイトルを奪取した。

11月3日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（5戦3勝）。17頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい11着に敗れた。

12月7日、中4週で迎えた9戦目は、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で柴田善臣騎手（6戦3勝）。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

4歳（1997年）

1月19日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のシグナスヒーローをアタマ差振り切って2つ目の重賞タイトルをゲットした。

3月9日、中6週で迎えた11戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

3月23日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のマウンテンストーンを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4月27日、中4週で迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

6月7日、中5週で迎えた14戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、5着に終わった。

7月6日、中3週で迎えた15戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。12頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では決め手に欠いて5着に終わった。

10月26日、約3か月半の休養明けで迎えた16戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は減速してしまい11着に終わった。

11月23日、中3週で迎えた17戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。14頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

12月21日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（7戦2勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張り、4着に入った。

5歳（1998年）

1月25日、中4週で迎えた19戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（8戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではあとひと押しが利かず、3着に終わった。

3月15日、中6週で迎えた20戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（9戦2勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、逃げるサイレンススズカを差し切れず、1馬身3/4差の2着となった。

3月29日、中1週で迎えた21戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で横山典弘騎手（10戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

5月3日、中4週で迎えた22戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で横山典弘騎手（11戦2勝）。14頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では強靭な末脚を披露し、3着に入った。

7月12日、中9週で迎えた23戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で横山典弘騎手（12戦2勝）。13頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず7着に敗れた。

9月20日、中9週で迎えた24戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、4着に終わった。

10月11日、中2週で迎えた25戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。7頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き5着に終わった。

11月1日、中2週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（13戦2勝）。12頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには絡めず10着に終わった。

6歳（1999年）

4月17日、約5か月半の休み明けで迎えた27戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、エイプリルステークス（中山芝2000m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

5月2日、中1週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず6着に終わった。

6月12日、中5週で迎えた29戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のアイシャルテイオーに3馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手に入れた。

7月11日、中3週で迎えた30戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（3戦1勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

10月10日、約3か月の休養明けで迎えた31戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で菊沢隆徳騎手（4戦1勝）。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見せ場を作れず10着に終わった。

11月6日、中3週で迎えた32戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で菊沢隆徳騎手（5戦1勝）。18頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず最後はタガノビジョンと並んで8着同着となった。

12月12日、G2の香港ヴァーズ（香港・シャティン芝2400m）に出走。鞍上は7戦連続で菊沢隆徳騎手（6戦1勝）。11頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。7着に敗れた。